りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

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あや子さんの人格

あや子さんと職場の部屋が別になった事で、顔を合わす機会も無くなるし、自然に私の事も忘れてくれないかなと思っていた。流石にアパートには来なくなり、職場でもエレベーター近くで見かける程度で、ほとんど会話する事も無くなった。このまま彼女が会社を辞めてくれたら…
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その後も、あや子さんは小さいトラブルを起こし続けた。彼女の事を良く言う人は誰もいなくなった。仕事帰りに仲間で飲みに行くと、誰もが彼女を辞めさせてほしいと愚痴った。私は別の部署に異動となり、あや子さんと会う機会が減った。私宛に、時々先輩や他の社員さんから個
『あや子さん(5)』の画像

あや子さんのロッカーに、専務あての荷物が置いたままになっている理由がわからない。しかも箱がはみ出していて、ハンカチはかけてあったけど、見つかってもおかしくはない置き方だ。盗む意識があったなら、中身を出して、箱を捨ててもっと確実に隠すだろう。それに、封をし
『あや子さん(4)』の画像

先輩の苦労も真実のようだし、私の目の前のあや子さんも嘘には思えず混乱していた。部長の件で、少し自意識過剰なところはあるなとは感じたが、そこまで非常識な人には見えなかった。そんな時、専務宛に奥様から電話がきた。何かもめているような、困って居る様な雰囲気で電
『あや子さん(3)』の画像

続き「実は…部長が私の方をいつも見ていて、気になるんです。目があうと、目で訴えて来るんです。私と浮気したいと思っているのが伝わるんです。」「え?まさか。直接話したりしたことはあるの?」と聞くと「いいえ、一度もありません。でも、私にはわかるんです。部長の気
『あや子さん(2)』の画像

もうかなり昔の話で、あや子さんの事はすっかり忘れていた。森大臣を見ていて、思い出すなんてびっくりする。今どうしているのだろう。私が新卒で就職して3年後に、あや子さんは入社してきた。お父さんが大手商社の管理職だった。友人だった(当時の私の会社の)上司に頼んで
『あや子さん(1)』の画像

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