歳の離れた高齢の従姉から
先日、暑中見舞いの葉書が届いた。
年齢だけはずっと上だけど
いつまでも若々しく、活動的なイメージの人。
何かある度にすぐ手紙をくれる。
母の姉の娘にあたる人だが
親族は亡くなった人が多く
今では、この従姉とうちの実家だけが
地元では健在で連絡を取り合う仲。
従姉とは言っても、
年齢がずっと上で、親とあまりかわらないし
遠く離れていたので
付き合いはほとんど無かった。
人懐こい性格の人なので
それでも私にも優しく葉書や手紙をくれるのだ。
私も手紙を書くのは好きなので
嬉しくなり、すぐ返事をだしている。
従姉は子どもも自立し
夫婦二人暮らしが長い。
旦那さんは時間に細かく、こだわりが強く
「全く融通がきかない人で疲れる」と
従姉はいつも母に愚痴っているらしい。
最近は、旦那さんの耳が
ほとんど聴こえなくなり
どこにいくにも、従姉が運転して付き添っているそうだ。
高齢だから、運転は怖くてしたくないけど
地方の不便な場所なので
車が無いととても不便なのだそう。
「近所で葬式ばかり連続して参っている。
自分も持病が悪化して入院していた。」
と最近母に話していたらしい。
自分の事も大変なのに
交通の不便な土地で耳の不自由な、
融通のきかない旦那さんを支えている。
母の言い方では、
夫婦仲が悪くなっているのかなあと
思っていた。

暑中見舞いの返事を出したら、またすぐ葉書が届いた。
そこには
連名で句が書いてあった。
「難聴を嘆くな 足も手も動く」
「通院に耳の代わりと付き添って」
旦那さんの耳の代わりになって
付き添う従妹の夫婦愛を感じた。
母から聞いた話とは違う。
何だかんだと愚痴っていても
ここまで連れ添えば
諦めというより、腰が据わるのかなと
家族愛が深まるのかなあと思った。
うちの両親は、
長生きはしているが
認知症もでてきて
おかしくなっている。
歳をとるほど
険悪になってきている両親を見ていると
身体は長生きしても
性格が歪んできたり
人と喧嘩しながら過ごすなら
こんな老後は嫌だなあと思う。