りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

カテゴリ: DV、モラハラ他体験談


自分が結婚相手の本質を見抜く力が無かった為に
子ども達には色々我慢をさせて申し訳ないと思っている。
なので、我が子達には、後悔しない結婚をしてほしい。

上の子は、ちょっと心配な感じがするが、
末っ子は、人を見る目が厳しい。私にもきつい事をはっきり言う。
私が心配しているのを感じ取ってなのか、
自分は大丈夫。人を良く観察しているから。と言う。
私のせいで、人間不信になったのかなと気になるが、
本人が言うには、学校生活で人間関係、異性関係で苦労したから、
人を分析する癖ができて、簡単には人を信じないと。

それはそれで、苦労しそう。

出会いは運かもしれないなあ、と思う。
NPD,サイコパスは、魅力的で最初は良い人。
夫の様に、結婚した途端、豹変するなんて想像もできない。

末っ子のある体験談を聞いて、へ~と思う事があった。
友人が、2歳年上の人を紹介してきたそう。
相手の第一印象は、特にピンとこなかったと言う。
友達としてまずは接していこうと思っていた。
でも、相手の方から頻繁にラインが来て、
アピールが強く、戸惑っていた。
ある日、偶然その人のおさななじみに会った。

共通の知り合いという事で、その人の話題になった。
そこで、聞いていた年齢が嘘だったとわかった。
紹介した友人も騙されていた。
なんと聞いていた年齢よりも6歳上で、
実質、自分よりも8歳上だったとわかった。

若く見えるし、年齢が上だからという事よりも、
嘘をつく人だという事に不快感を覚えたそうだ。
歳を誤魔化して、友人達に異性を紹介してほしいと頼んでいる様子だった。

そんな嘘をついてまで、恋人がほしいんだ。
嘘をつくことに慣れているのかも、と嫌悪感を感じたそうだ。
ばれたと知らず、アピールのラインが来るので
「年齢、違いますよね」と返事したら、ぷっつりと連絡が途絶えたそうだ。

そんな事もあったし、異性に関しては用心深くなっていると言うのだ。
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嘘をついても、恋愛関係になってしまえば、
ばれても歳は関係ないよとなるのは、よくある話ではある。

ふざけて言った事を本気にされて、
真実を言う機会を失い、ずるずるという事もある。
好きになったら、関係ないと許してもらえるパターンが多いかも。

そういう事じゃないんだ。
故意に人を騙して平気な人という事が嫌なわけで。
ある意味、つかまえたらこっちのもの。という発想?

それって、NPDと共通している気がする。
相手が自分を信用したらこっちのもの。
本性を出し、逃げられない様にコントロールする。

もし、我が子が嘘に気が付かず、そのままずるずると付き合ったとしよう。
そのうち、年齢がばれる日が必ず来る。
嘘をついていたことが不信感につながり、
別れようとした時に、相手はきっとこういうだろう。
「年齢なんかどうでもいいじゃない。お互い中身が気に入ったんだから。
そんなに若い方がいいのか、あなたには失望した、人を年齢で判断するのか」と。
年齢じゃなく、人を騙して平然としている人格が嫌なのに、
そうやって話の本質を歪め、相手のせいにして誤魔化すのがNPD。

たまたま共通の知り合いに会え、
嘘を知った後の相手の態度で本質がわかり、ラッキーだった。
結婚したらこうはいかない。

元来、私は子の友人関係には無干渉。
どうか、私みたいな失敗はしませんように、と見守り、幸せを祈るしかない。


過去の知り合いの中にも、今思えばNPDだったのかなと
思える人がいた。

1人は、職場の先輩の女性。
勝手にライバル視したり、被害者になったり、
意味不明な言動が多かった。

会社指示でやらないといけない仕事も
「頭痛が酷いのに、あなたのせいで仕事をしないといけない」
と、しかめた顔で、私に文句を言ってきた。
自分の仕事なのに「あなたのせいで」という言葉の意味が不明だった。 

先輩は、私の属するグループのリーダーだった。
頭痛がするから、仕事したくない。→メンバーの応援の仕事。
→メンバーがいなければいいのに→あなたがいるのが悪い、という不思議な発想。
そういう面を見せるのは、いつも周囲に人がいない時。

例えば「AをBにして」と私に指示をして、
私がその通りにすると、
突然大声で「何やってるのお。だめでしょ」と叫ぶ。
周囲に人がいる時を狙って。

私が「あなたの指示ですよね?」と反論すれば
聞こえないふりをし、その声を打ち消そうと、
私の声を大声で消すのだ。

どうしたの、と周囲の人が寄ってくると
「この人、こんなことをしたのよ」と嘘をつく。
私は黙らない。「違う、この人の指示通りにしただけ。」
と言うのだが、また大声で消され、誤魔化すのだ。
「言い訳するのやめてえ。私を悪者にするの?」
と被害者を装う。
出た出た、こんな女性は私は大嫌い。と思う私は相手にしない。

しばらく時間がたってから、
他の人に別の場所で真実を伝える。

フライングモンキーという、いわゆるNPDの取り巻きには言わない。

年上の中立の人に伝える。
すると、他にも被害者がいて、私に訴えて来る。
「あの人、人によって全然態度が違う、裏表がある。
誰も信じてくれないから、黙っていました」
「あの人、おかしいから相手にしない方がいい」
と、次々と理解者も出て来る。
分かる人は黙って我慢し、わかっていない人達は取り巻きになり
ちやほやしている。取り巻きにはとても面倒見が良く、
良い先輩になっているから。フライングモンキーがいつも傍にいる。

ある時は、「面談をする」と私を別室に呼び出し、
急に優しい態度になり
「仕事での悩みがあるなら、今何でも相談してね」
と、仕事の話を聞きだそうとした。

では、と仕事で困っている事を相談すると、突然立ち上がり、
「もういい、気持ち悪いわ。何も聞きたくない」
と言って、どこかに去る。

あっけにとられた私は、彼女を探すと、
ある男性上司の机の前にいて、
「私、今こんなことを言われて、虐められました~。怖いですう。助けてくださあい」
とまた被害を受けた弱い女性の振りで大声で話しているのが聞こえた。
上司は、笑いながら聞き流していた。

仕事の相談のどこが、虐めなの?
と思ったが、他の人に聞くと
「彼女は、あの上司に気があるのよ。そうやってあなたを勝手にライバル視して
自分の気をひこうとしているの。」
と慰めてもらった。
既婚者なのに、気持ち悪いだけだったが。

その上司も、彼女の性質をわかっていたので
後からこっそり、私のフォローをしてくれた。

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私が顧客への挨拶に、その上司と行く予定があると
当日の朝、彼女から電話がきて
「あなた1人で行きなさい。上司は私と別の所にいくことになったから」
と予定をかえてきた。

急な変更で
顧客に対して失礼になるのになと思ったが、
どうしても私と行かせるものかと
もっと大事な用件を作って、上司を説得したらしい。
執拗なやり方に呆れた。

人を勝手にライバル視し、
常に自分が一番でいたい、上司の注目をひきたい人だった。
表向きは、後輩思いで出来る人に見られていた。

「自分は良家の生まれで、職場で一番賢い」という自信が言葉の端々に出ていた。
職業や学歴差別もする人だった。

誰かが言っていた。
「あの人、いつもきどっているけど、食べる時は凄いのよ。ガツガツしているの。」
NPDは、本能的な欲が強い気がする。

今は、職場も彼女とも縁が切れているので
どうでもいいことだが、
あの頃、人格障害のことを知っていたら
観察して、勉強して、もっとうまく対応できていたかもなとは思う。

彼女には他にも嫌がらせをされたが、
他の人が守ってくれて、何の被害も受けずに済んだ。

私は、見た目が弱い人間に見えるのかもしれない。
こいつは何も言い返さないだろう、コントロールできると思われやすいのかも。
でも、反応が予想と違い、計算が狂って、
むこうから逃げ腰になっていくパターンが多いかも。

夫もそうだ。
最初に私をなめてかかったのだろう。
洗脳から解け、抵抗し始めてからは、
ターゲットにする相手を間違えたと後悔したのかも。

人に意地悪をして、責任もとらず、
逃げてごまかせるなんて甘い。
他人は縁を切って終わり。
夫は人生を狂わせたのだからそうはいかない。

(こわっ。)そう、怖いんだぞ、と思わせる位でないと駄目な相手。



姑が亡くなった後、
舅の認知症は歳相応に悪化していたと思われる。

その傾向は以前からあり、会話の内容がおかしかったり、
物忘れも酷かった。
たいした接点も無かった私が感じるのだから、
義兄や夫が気が付かないのが不思議だった。
というか、認めなかった。

姑が亡くなった後に夫から聞いた話。

「親父が嘆くんだ。近所の奥さんたちが、お袋の着ていた服や着物を着ているそうだ。
声をかけると、お袋が近所に配っていたと言われたらしい。
そんなはずはない、盗まれたんだ。と親父が言う。
ヘルパーさんが、お袋の物を盗んだりしたこともあったらしい。泥棒が頻繁に入ってると。」
と真剣な顔をして言っていた。

「証拠はあるの?警察に届けたの?」
と聞くと、首を横に振り、黙り込む。

証拠もないのに、義父の想像だけで、近所の人やヘルパーさんを簡単に泥棒と決めつけ、
他の人に言いふらす夫。

認知症の典型例、盗られ妄想の様な気がした私。

夫は、何故、父親の事を認知症じゃないかと心配しないのか。
義兄に相談すれば良いのに。現実から目をそらし、世間を敵にして父親は被害者だと騒ぐのか。

警察に言わないのは、現実に根拠となるものが何も無かったからだろう。

本当に、近所の人が、何人も義母の服や着物を着て歩いていたのか、
義母が配ったのかもしれないし、義父の妄想かもしれない。
夫は、近所に聞いて回って聞くこともしていない。
「親父がそこまでしなくていい、くれてやる。許してやると言っている。うちはそういう家風だから」
と上から目線で言って、誤魔化した。

いざ、突き詰めて聞くと、義父の話は曖昧になる。
なのに、絶対、盗まれたことにしたい夫。

ヘルパーさんに対しても失礼な話だ。
認知症の老人のお宅にいくと、
そういう事は良くあり、泥棒扱いされてストレスの多い仕事だと思う。

そんな時は、家族が謝ってくれ、カバーするのだろうが
夫の場合は、一緒になって怒っている。
姑が義兄嫁いびりをしていた時も、同じだった。
母親に注意するどころか、一緒になって夫は義兄嫁を虐めていた。

私が、やんわりと認知症の話をしたのだが、
夫は聞こえないふりをして逃げた。
そんなだった舅ももういない。
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夫は、親の言う事が絶対正しいと思い込んだまま大人になった。
自分の考えが無く、普段言うことは
親や兄に言われたことの受け売り。
父親が認知症だともし認定されていたら
夫も自分は若年性認知症だと言いかねなかった。
認知症のせいにして全てから逃げたかもしれない。

若い時から、だらしなく、無計画、現実逃避人間。
だから大事な約束も簡単に忘れるか必ず遅刻する。

これからは、認知症かも?とか言って、誤魔化しそうな気がする。

DV,モラハラ体質の人に、「あなたは○○よ」と言っても、
反省や改善するはずもなく、
逆に「自分はそういう病気だから仕方ない」と開き直る事もあるらしい。

要するに、どうしようもないという事。

若い時は、
結婚したら変わるかも、
子どもが出来たら変わるかも、
自分が努力すればかわるかも、
など色々、相手への違和感を感じても、人は変えられると期待してしまうが
それが間違いだと何人が気が付くだろう。

そして、変わらないことに気が付いて、
その人から逃げようとした時はすでに、
逃げられない様に、蜘蛛の糸の様に
がんじがらめに縛りつけているのが自己愛性人格の人。


でも、出会ってしまえば、本当に印象が良い人で、騙すのが上手いので、
わかっていても、難しい…


あるDV被害者のツイートを見て感じる事があった。

「俺が〇んでもいいんだな!」
「〇ねばいいのか!」
「〇にたいよ」と脅迫して相手をコントロールするDV人間が多いということ。

入院患者の中にも、看護師に対して
「〇んでもいいのか」と脅す人が多いそうだ。

そう言えば、夫は誰に対しても
窮地に陥ると、そんな事を言う。
夫の場合、弱ったふりをして被害者ぶる。

私も結婚するまでに、何度か脅された。
今思えば嘘ばかりだった。

今なら「どうぞどうぞ。ご自由に。」と笑って無視するのだが。

あの頃、まだDVという言葉も知らなかった。
「そこまで自分を必要としているのか」と
騙されてコントロールされた訳だ。
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今では、夫の嘘は私には通用しないと、
少しは感じている様だが、
油断して?脅す作戦に出る時がある。
「どうぞ」「またそれですか?」と返答すると
慌てて撤回してくる。

馬鹿じゃないかと余りの稚拙さに悲しくなる。

まだ、他人に対してもその手を使って、嫌われていることだろうなあ。

少し前の、母の私への口癖「私はいつ〇ぬかわからない年齢だからね」も
それと同じだったのか。
「いや、私の方が先かもしれない」と言い返してとぼけてきたが。

私にとっては、脅しに近かった。
皮肉なもので、いざ本当に先が無い状態になったら
真逆の事を言いだす。

DV人間の「自分はもうすぐ〇ぬ」という脅しは
その気も、状況でも無いからこそ言えるのだと思う。
騙されてはいけない。







「自分は不幸な生い立ちで苦労してきた」
と話す女性と恋愛中の男性なら
「これからは僕が幸せにしたい」と思うし、言う事だろう。

仮にそう思って結婚したとしても、
その男性がDV気質を持つ男だったとしたら、
変身することもありえる。

結婚前には、なかなか見抜けないし
うまく誤魔化される為、違和感を感じても
流されてしまうだろう。

男性本人も自分の本質に気が付いていない。

DV気質を持つ人の心の奥底には
「こいつは、苦労に慣れている。
苦労する事に抵抗は無いだろう。
原因はあいつにある。僕のせいじゃない。」
という言い訳を用意している気がする。

旦那さんの借金が原因で離婚した知人は
その後、支えになってくれた男性と再婚したが、
また、借金されて悩んでいる。
喧嘩になると
「前の旦那だってやってたじゃないか。
助けてやってたんだろう。だったら俺のことも助けてから
離婚すりゃいいじゃん」
と言われたらしい。

離婚を繰り返したくない女性の弱味に付け込む、
こういう人が現実にいた。

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自分が弱っている時に
やたらと甘い言葉をかけてくる人には
用心するべきなのか。
これが古い友人だったら、つい信用してしまう。

だから、付き合う相手がどんな人なのか、
まだ確信がもてないうちに
自分の不幸な過去を話すのは
危険な気がする。(難しいけど)

過去の辛い話をするならば
悲しそうにではなく、
毅然と、強気で
2度とDVをする相手とは付き合いたくない(結婚したくない)。
もし、そんな目に再びあったら
弁護士をたてて、訴えてやる!
「絶対に許さない!」という位の強い自分を
アピールした方が良さそうだ。

あくまで、私個人の考えですが。



優しく人の相談にのるふりをして
その人の嫌がることを知った上で、
後からその人に同じ嫌がらせをやる人はいないだろうか。

この心理は、DVをする人や
寝っからの意地悪な性格の人が無意識にとる行動ではないかと思う。
あくまで私個人の見解だが。

例えば、
彼氏のDVで別れた女性がいるとしよう。

そこへ、別の男が近づいてきて
優しく接し、僕でよければ話を聞くよ、と女性を受け止める。
男は、元彼のことを非難し、
「僕はそんな事する男は最低だと思う。
女性は守ってあげる存在だ。
僕なら、好きな人は一生大事にする。」

と、とても誠実な言葉をかけて
この女性を恋人にする。

最初はとてもうまくいっているが
やがて、小さな喧嘩が増えて来る。

男は、「君がそんなだからDV受けたんじゃないの?
君に原因があると思うよ。
僕が君の性格を治してあげるから、言う通りにすればいい」
と言葉巧みに言う。

男の洗脳が続き
この女性は、再びDV,、モラハラの被害者となる。
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こういう人は結構いるのでは。

なぜ私だけ何度もDV受けるの?やっぱり自分に原因があるの?と
女性は悩むだろう。

私が(自分も含め)周りの人を見ていて感じるに

DV,モラハラ気質の人は
表面はとても魅力的で、本心とは正反対の甘い言葉を使う。
(この人はモラハラできる相手)
(自分より弱い立場)(利用できそう)と感じる相手を選びやすい。

「こいつは、DVを受けた経験がある。
DVに慣れている。
自分に原因があると思ってるかもしれない。
DVにあうのは仕方ない人間なのだ。
他の男もこいつのせいで、よっぽど腹がたったんだろう。
怒らせるこいつが悪いのだ。こいつにはDVできる」

本人は、DVしているという意識は無いはずだから
無意識にそう思っているのではないか。
DVという言葉を、我慢とか苦労に置き換えてもいい。

                             続く






納得のいかない気持ちを抑えながら、
ママさんは新しい職場を見つけ、働きだした。
あんな会社、辞めて良かったわと思うことにし、
前を向いて行こうと決めたという。


そんなある日、一緒にリストラされた元同僚から連絡が入った。
これを見て!とラインが送って来た。

そこには、元会社のサイトで、先輩がブログを書いており
その内容が
「人がやめてしまって、困っています。
僕1人では無理です。求人をしてますので
誰か、応募してください」
と書いているのだ。

「辞めさせたのは自分なのに。
社長に(人が多くて人件費が無駄。自分一人でやれますから)
と言って、くびにさせたのに。何言ってるのか。
公にこんな事書いて
辞めさせた人に、嘘がバレバレになる事もわかってないわね。
と言ってやりたいわ」
と、頭にきて愚痴ったと言う。
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突然解雇になって、子どもを抱えているママさんが
どんなに不安になったか想像もしない先輩。

自分が誘って入社させ、気に入らないとくびにさせた先輩。

嘘つきで
自分を守ることしか頭にない人。

「もう縁が切れたから良かった。
あんな人と一緒に仕事していたら
病んでたわ」と最後は笑い飛ばしたそうだ。

それにしても
人間が小さい、子どもっぽいおじさん。
どこにでもいるんだねえ。

ママさんのこれからの人生に幸多かれ!と祈った。





先輩は、給料がでなくなるのに、会社に残る?
本当かなあ?
子どもさんもまだ小さく、奥さんが働いているといっても
先輩は家事や育児を手伝うパパでは無いそうだ。

離婚もあるかもなんていう噂もあったが
奥さんの稼ぎをあてにして
無給で会社に残れるのか?

先輩は胡散臭いが、
社長の話は真実だろうと思っていた。

仕方なく、ママさんは会社を辞め、
失業保険を受給しながら、次の仕事を探す活動を始めた。

ママさんが辞める話は、信頼関係のあった顧客にとって
衝撃だったらしく、
責任を感じたママさんは、自己都合ではなく
リストラだと説明せざるをえなかった。

すると、顧客から
「え?あなたと先輩の仲が悪くて
どうしようもなくなって
あなたをくびにしたと社長から聞いたんだけど」
と、どこに行っても言われたのだ。

社長は、小さい自分の会社の景気が悪いという情報は
流したくないと思ったのだろう。

ママさんにしたら
会社のイメージを守る為に
まるで自分に非があるように
先回りして顧客に言い回っていた社長に
不信感を持った。

が、顧客は、よくわかっていて
先輩のでたらめな仕事ぶりで
自分たちも被害を受ける事が多かったので
ママさんの方を信じた。

そして、「仕事が見つからない時はうちに来て」
と、誘われたり、惜しんでくれる言葉に救われたという。

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ママさんと同時に、数人のパートさんがリストラされた。

どの人も、先輩が嫌だったから
せいせいしたと、割り切って辞めて行った。

経理の人は残っていたのだが
ママさんが辞めた後も
個人的に付き合っていた。

その人から
「先輩は、給料でなくなるけどやめない、って言ったのよね。
あなたを解雇しないでくれと社長に頼んだがだめだったと言ったのよね?」

と聞かれたママさんは、その通りと答えた。

すると
「それ、嘘よ。先輩はしっかり給料をもらっているし
減らされもしない。あなたを守ろうとしたなんて嘘。
自分が辞めさせられそうになったから
あなたや、自分に不満を持ってる人を辞めさせる様に仕組んだのよ。
確かに会社は苦しい状況だけど、
こんなにリストラするほどではないわ。
先輩は、自分の給料と立場を守る為に
人件費が無駄だと、自分一人でもやっていけると
自分に不満を持つ人を排除する為に
社長を説得したのよ。
昨日、社長と先輩の会話が聞こえてわかったわ。」


社長は、数人の能力あるまともな人を切り捨て
自分の事しか考えない先輩を選んだのだった。








高校の後輩でもあることから
このママさんは、他の社員さんよりも
先輩には言いたい事を言える親しい関係ではあった。

なので、他の人の先輩への不満の聞き役になっていた。

社長は、社内で先輩への不満が溜まっていることは知っていた。

だから、ママさんには何とか我慢してほしい、
辞めないでほしいと時々、声かけをしていた。

ママさんは、先輩へのイライラが溜まると、
社長が理解してくれているから、何とかしてくれると
自分に言い聞かしていたという。

仕事ぶりは滅茶苦茶なのに、給料が他の誰よりも多い先輩の待遇も
皆が不満を持つ理由の一つだった。

ママさんが、皆の代表になって
社長に相談に行く事が増えた。
その度、うまく丸め込まれるような感じになっていた。

人がやめては補充、やめては補充という繰り返し。

そんなある日、ママさんは社長から「話がある」と
呼び出された。
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話は、「コロナで会社がやばいことになってきた。
リストラや給与の減額をしないと倒産してしまう。
君の給与も減らさないといけなくなった。1人で子どもを育てる君には
酷な話だと思う。もし、やっていけなくなるなら、今のうちに次の仕事を
探してほしい。」
というものだった。コロナが影響する仕事ではないと思ったが
社長はそう言う。

先輩は嫌いだったが、
仕事は好きで乗ってきた時だったので
ママさんは辞めたくなかった。
でも、生きていくためには稼がないといけない。

ショックを受けて帰宅すると
夜に先輩から電話がきた。

先輩は、
「社長から聞いただろう?僕が誘って入れたのに
こんな事になって、申し訳ない。
会社がやばいのなら、どうしようもないからなあ。
僕も、給料がでなくなると言われたけど、
妻が稼いでるし、社長に恩があるから
無給でもやめませんと答えたんだ。
会社が立ち直るまで、残って社長を支えると言ったんだ。
自分の給料もでなくなる僕には、君を助けることが
できなかったんだよ。」

と、さも、心配したかのように話したと言う。

今更、しらじらしいな、どこまで本当かなと
醒めた気持ちで聞いていたママさん。






近所の若いママさんから聞いた話。

シングルマザーで、娘さんを一生懸命育てておられる。


数年前、リストラにあい、次の仕事を探していた時に
高校の先輩から「自分の会社で人を募集しているから来ないか」と誘われた。

自分がシングルで、休日を子どもの生活に合せたいこと、
急な病気で早退することもあること、
を正直に伝え、それで良いなら応募しますと答えた。

先輩は、「大丈夫。学校行事は休んでいいし、
子どもさんの事は配慮する。社長にも許可をとったので
是非、来てほしい」と熱心に誘って来たという。

なかなか職探しも難しい中、有り難い話だったので
先輩の会社に入社した。

入ってみると、先輩はだらしなく、能力の無い人で
仕事もまともに教えられず、
その上、自分を良く見せようとばかりして
顧客の前で、部下やこのママさんを
わざとけなし、自分を上に見せようと躍起になる人だった。

学校行事や子どもの事は理解があると言っていたが
それも嘘だった。

休みであろうが、運転中であろうが
お構いなく電話がかかってきて
どの内容も急な用件ではなかった。
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なのに運転中でも、携帯にでろと怒鳴った。

先輩は、平気で携帯をかけながら運転をし
コロナの今もマスクをしない。

自分のミスは部下のせいにし
部下の成績を自分のものにした。

人が続かず、すぐに辞めていく、
だから彼女を誘ったのだ。

後輩なら言いなりになると思ったのだろう。

ところが、きちんと仕事をしてきた彼女には
先輩のしている事が許せなかった。

いつしか彼女の方が、仕事を把握し、顧客の評価が
上がり、信頼関係ができてきた。
先輩は、それが面白くなく
その上、彼女から自分のミスを指摘されたりするようになり
彼女が邪魔になった。

必死で、「こいつはダメで」「こいつのミスで」と彼女を陥れる嘘を
まき散らし、「僕じゃないと駄目ですよ」とアピールに必死になった。


周りは、わかっていたが
上司が先輩に何か弱味を握られているようで
何も手を打たなかったので
益々、調子にのっていった。


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