りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

カテゴリ: 人生色々~小説みたいな本当の話




亡くなった叔母の夫には、再婚したい相手がいた。
離婚を申し出ても、叔母から抵抗され、
新妻とは、事実婚になるしかなかったという。
老後、事実婚妻に先立たれ、後を追う様に孤独死をしたということ。

ずっと近くで、叔母夫を支えて来た夫の親族も、
事実婚夫婦こそが、本当の夫婦であり、
2人は同じお墓にはいるべきだと
葬儀も自分たちがしてやろうと思っていたそうだ。

だが、突然、何十年も縁をきっていた戸籍上の妻子が現れ、
夫の遺骨も財産も全て持って行ってしまった。
法的には、何の問題も無いのだが、
立場が変わるとお互い、言い分があるのだろう。
先に亡くなった方はどうしようもない。
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その後、叔母は、我が子に虐待を受ける。
(伯母は子の結婚生活をかき回し、離婚させた。
子ども時代からの、親への恨み?が爆発したのか)

私の実家には、叔母からの苦悩、後悔、愚痴を書いた手紙が
何通も届いていた。

私の両親も、何度も連絡をとったが、
子(私の従弟)によって、妨害された。
助けようとしても、いざとなると、叔母は我が子をかばっていた。
だから、何もできなかった。

叔母は、子から携帯も取り上げられ、仲の良い親族との縁も切らされた。
親族全てを着信拒否に設定し、郵便も受け取り拒否をされた。

そうすることで、従弟自体も、頼る親族がいなくなった。
叔母は今、元気なのか、どうしているのかわからない。

最初は、意地や、抵抗、計算で決めた伯母の生き方が、
時間と共に、どんどん違う方向へ向いて行き、
その為に苦しめられる人も増えて行く。

結果、親も子も、自分で自分を孤独にしていった。
お金は沢山残っただろうが、従弟は、頼れるはずの人間関係を
切り捨てて行き、天涯孤独になるのだろうか。

外面は良く、仕事、友人関係は充実しているのかもしれないが
親を虐待するような人に、そんな温かい世界は想像できない。
まあ、いざとなると、お金があるし、色々、考えて居るのだろう。

人の事より、今は自分の事だ、私にはお金すら無い(笑)。


何でもネットで調べる事が出来る世の中になり、
助かっている。

離婚届けをお役所に貰いにいくのが、
結構気が重い。
受付に自由に取れるように置いてあればなと思うが
そういう所、見た事が無い。

離婚届けくださいと窓口に言うのも、
周囲に聞こえるような小さい出張所とか、
特に神経を使いそう。

あくまで協議離婚の場合だけど。
今もそうなのかなと思い、調べると
ネットでダウンロードできるようだ。
ただし、大きさがA3指定なので、
家のA4 のプリンターで印刷後、コンビニなどでサイズを変更してコピー
して使えばよいとあった。
場所によっては、制限もあるかもしれないし、
いざとなったら、自分の市町村のHPで確認してからやろうと思う。

毎日、何枚位、提出されるのだろう。
お役所の人は、慣れているのだろうが
自分とっては、人生が変わる大事な紙切れ。
扱いにも緊張するだろうなあ。
思えば、婚姻届けは雑に扱かった気がする。
事務的で、何の感動もなく。

親族の1人に、結婚してすぐ、家を飛び出し、
子どもも1人で産んで、育てた伯母がいる。
昔の女性だけど、仕事を持っており、
経済的には全く困らなかった。

だからこそ、すぐに家を出られたのだ。
妊娠していたにもかかわらず、出たのは、
かなり辛い目にあったからだと思う。

昔の女性は、私の母を見ていてもわかるが、
結婚したら仕事をやめ、専業主婦になるのが当然だった。
今の様に、便利な時代じゃないし、
そうしないと、仕事と家事、育児の両立は無理だったろう。
仕事をしたければ、全部完璧にやれみたいな
女性差別もあって、昔の女性は苦労が多かったと思う。
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母もいつも言っていた。
「離婚できる人は、仕事をもっててお金があるから」
「お金さえあれば、離婚してる」
と、愚痴っていた。父が仕事をさせなかったから。

叔母は、当時の女性にしては、意志の強い人で、
プライドも高かったから、
すぐに方向転換できたのだろう。

子どもの為に、と籍は抜かず、別居と言う形にして
形だけ、両親が揃っているということにしていた。
名字が変わるのも嫌だったそうで。
今より、離婚に対する偏見が強かった時代だからか。

誰にも頼らず、仕事をしながら子どもを育てていくのは大変だったと思う。
従弟も、留守番が多く、寂しかったり、
愛情に飢えていたのだろうか、
叔母の老後は、親子関係で心労が多かった。

そんな中、警察から電話が入り、
戸籍だけの夫の孤独死の連絡があったそうだ。

戸籍上、妻子なので、
家族として引き取り、葬儀もやったという。
別れて以来、お互い全くの音信不通で、
再会したのがそういう形。

長い間、全く他人同然だったのに、
こういう時だけ、突然現れ、身内だと主張し、
葬儀を仕切り、夫の世話をしてきた親族には挨拶もなかったそうだ。

財産を相続した後「これで、あなた方とは縁をきります」
と言って、去って行った伯母親子に、
夫側の親族は怒っていたそうだ。

法的には、間違ったことをしていないが、
人として、どうだったかなと感じた親族の人も多かったそう。

                      続く





B氏兄弟と付き合う女性が、酷い目にあっていたのが気になった。
二股をかけていたり、ばれても平然と開き直り、
責められると、病気が悪化したと言って、
連絡を絶っていた。

気に入った女性がいると最初は夢中になり、
積極的になるのだが、自分の思い通りにならないと、
豹変して縁を切っていた。

典型的なDV男だった。

都合が悪くなると、お前のせいで病気が悪化したと言い実家に帰った。

婚約者に突然「俺、他の人と結婚するから」と言い出し、
知りあったばかりの別の女性と結婚していた。

が、数か月後には「飽きたから離婚する」と言い出し、
奥さんが抵抗すると、実家に帰り、一切連絡を取らなくなり、
お金も渡さず、留守中に自宅の鍵を勝手に変えたりと
家から妻を追い出す嫌がらせをした。
そして、自分がDVの被害にあったとして、裁判所に離婚調停を申し立てた。

親は、息子の言いなり。
嫁や嫁の実家から苦情が来ても無視した。
B氏の兄も全く同じ事をし、妻の実家からどなりこまれたという。

彼等にとって、結婚とは、女性とは
「自分の言いなりに動く奴隷」であるべきものらしい。
元奥さんの話では、結婚した途端、豹変し
「金は渡さない。許可なく外出するな。俺の世話だけをしろ」
みたいな事を言われたと言う。

反論したら、それっきり「ならお前は妻失格だ。出ていけ」
と言われ、それっきりだったと言う。

奥さんからの相談を友人が受け、元婚約者を傷つけた事も含めて
B氏に話をしようとしたが、全く相手にされなかった。
友人は、B氏のとんでもない本質を知り、失望したと言う。

うちの夫と共通点があるが、
B氏の方がえげつないのは、お金と仕事に困らず、
親が常に守ってくれて、何も怖くないのだろう。
女性はお金をちらつかせ、社長と言えば
いくらでも、手に入るとでも思っているのだろうか。

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B氏の育った環境について、友人から聞いた事がある。
B氏の親は、B氏を出産するとすぐ祖母に渡し、
子育てをしていないと言う。
お金を稼ぐ為という理由だったそうだが、
両親がいたのに、子どもと一緒に暮らせないほどの理由?
よっぽどの事情があったのだろうか。

もしかしたら、最初は育てていたが、
ネグレクトしていたか、虐待傾向にあったかで、
祖母が引き取ったという可能性もあるが、
想像でしかないので、わからない。

今、親が息子を甘やかしているのは、
その時の罪滅ぼしなのだろうか。

両親の仕事が順調になり、裕福になった時点(中学生の頃)で、
子どもを引き取ったそうだが、
この兄弟に何だかの心の傷が残ったのかどうかはわからない。
祖母も必死に育てた事だろう。

が、何故、B氏兄弟がこんな人格になったのかは気になる。
女性に対して、ここまで酷い事ができるのは
母親への復讐をしているのかとさえ思う。

夫もそうだが、本来、母に向けるべき苛立ちを
本人にぶつけることが出来ない。
自分の本音に蓋をし、また親も不満を言わせない様に
自己弁護をするし、自分の親は正しいと信じようとする。

が、心の奥底には、何歳になっても愛情が欲しくて
母親の気を引こうとし、御機嫌を伺う自分がいる。

その結果、いつまでも消えない苛立ちを、母親の代替として
他の女性に向けて発散しているように見えてしまうのだ。

                       


久し振りに、古い知り合い=B氏のSNS投稿が目に入って来た。
正直言って、何もかも順調そうな様子なのが信じられなかった。

B氏は、友人の紹介で、ちょっと会って話しただけの人で、
もう10年以上会っていないし、思い出す事もなかった。
 
当時、B氏と友人が揉めて、相談に乗ったことがあり、
彼の印象はかなり悪く、友人と共に縁を切った関係だ。

当時のB氏の情報は、
〇会社の経営者。
〇病気持ち。
〇人付き合い、遊びが派手。
〇だらしない。
〇親が何もかもお膳立てし、会社も親の会社で、仕事をしないで遊んで暮らす。
〇女性への差別意識がある

悪い事しか思い出せない。良い面も沢山あるのだろうが
もうどうでも良いこと。

最初、本人が自己紹介で、
「苦労して今の地位を築いた、経営者として頑張っている」
と言う話だったので、若いのに凄いな、努力家で、
苦労したのだろうなと、評価し、応援していた。

友人はB氏とは、遠慮のない友人関係だった様だ。

B氏は、毎日寝てるか酒びたりか、遊んでいる生活で
昼に会社から電話が来ても、
「主張中だ」とか「商談中」とメールを返して、
放置し、家でごろごろしていた事を自慢していたという。

仕事はほとんどせず、実質は親が会社を仕切っていた。
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家族経営の小さな会社だが、
付き合いは派手で、パーティなどには、社長オーラを出して積極的に参加していた。

20代前半の頃から、ゴルフ、海外旅行、高級クラブなどに夢中になっていて、
SNSにその様子をよく挙げていた。

会社と言っても、プレハブの事務所1個なのだが、
とてもそうは思わせない羽振りの良さだっだ。

ある意味、それが営業になり、仕事に活かせる部分もあったろうが、
従業員には「勘違い社長」「馬鹿息子」と評判は悪かった。

悪評が耳に入ると、
B氏は「僕は病気なんだ」「仕事のストレスで不眠で、精神科にかかっている」
「このまま、いなくなってしまうかも」と言い出す。

どこまで真実なのかわからないが、
通院していたのは確かで、薬も飲んでいたし、
何だかの精神疾患の診断は受けていたと言う。

だから、病気のせいなんだと、言いたかったのだろうが、
派手な遊びとその病気とのイメージがかけ離れていた。

                           続く






「神社でね、私、思いっきり祈ったのよ。あの人に罰をあてて下さいって何度も祈ったの。
消えてしまえばいいって。私を苦しめた分、向こうにも苦しんでほしいって。

この前、クリスマスにお花が届いたの。
誰からだと思う?夫の彼女からよ。
クリスマスに夫は家にいなかった。彼女から私へのアピールだったのよ。
カードに”いつもご主人にお世話になっています。”って書いてあったの。

こんな老人になっても、夫はまだそんな事をしてるのよ。
私、怒りが抑えられなかった。
夫の不幸を祈ったから息子がこんな目にあったと思ったわ。

神社で祈るなんて…良くなかったわ。
それこそ、私に罰があたったのね。。
私の大事なもの、息子に不幸が戻って来たんだわ。

あんなことを願っちゃいけないのね。

もう、これで、夫の不幸を望むのはやめた。
でも、憎む気持ちは変わらないし、恨み続けると思う。

あなたも、気を付けてね、自分に返ってくるから。」

と、忠告してくれた。

確かに、神社でそんな事をお願いするのはちょっと、ありえないかなあと思った。

でも、それだけストレスが強く、辛かったのだと思う。
相手に、直接何かした訳じゃないし、
気持ちが少しでも軽くなるなら、神様も理解してくれたんじゃないかな。

祈った事と、息子さんのアクシデントは、偶然だと思う。
おそらく、彼女の心の中に、人の不幸を祈ることへの後ろめたさがあって、
それに、結び付けたのだと、私は解釈した。
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本来、そんな事を願う様な人では全くなく、
悪いのは、そこまで追い詰めた旦那さんなのだ。
離婚はしないという理由がわからないが、
何か信念か、意地があったのだろう。

自分にお金があって、老後一人で気楽に暮らせるなら、
私ならとっくの昔に夫を追い出しただろう。

奥さんのお金で、旦那さんを施設に入れてしまうなんて
凄いなあ。そこまでしてやる価値も無さそうなのに、でもそうしないと出て行かないし、
好き勝手されるんだろうなあ。
他人の家のことはわからない。

最近、自分も具体的に考えて居る。
縁を切るなら、時期、タイミングはいつがいいか、
言い出し方など、うまくやらないと、絶対嫌がらせをされる。

意地でも、判子押さないとか、
お金を要求してきたりとか、子どもに裏で変な事をふきこんだりとか
考えると、憂鬱になる。

そうなると、この女性の気持ちがよくわかってくる。
神社には行かないし、そんな事は祈ったりはしないが、
自分の心の中では、夫はすでに無価値で、
ボロボロの服を着て、孤独な高齢者になっている姿を想像して、
ストレス発散している(笑)






女性は、最近ご主人と別居したばかりだった。

若い時は、美しい容姿に加え、商才もあり、
当時の女性にしては、バリバリ仕事をし、稼いでいたそうだ。

恋愛結婚だったが、御主人は元高校教師。
誠実な人だと思って結婚したら、とんでもない人だったという。

教え子の母親と次々と噂になったり、
浮気癖があり、家庭を顧みず、遊んでばかり。
車の運転も乱暴で、何度も事故を起こし、
奥さんも怪我をさせられたことがあったらしい。

教師なのに?と驚いた。
奥さんの収入が多くなると、奥さんのお金をあてにし、浪費三昧、
旦那さんだけ他の女性と複数で海外旅行に行った事もあったという。

自分の給料は全て小遣いにし、生活費も派手な交際費も全部奥さんの給料で。

給料が多いなら、さっさと別れたら良かったのに、と思うが、
時代が今と違い、世間の目は、妻が我慢しないといけないと言うだけで、
味方がいなかったそう。
世間体や子どものことも考え、我慢していたそうだ。

おまけに、姑にいびられ、病気になったりと、嫌な思い出しかないと言う。

歳を取り、自分の財産が多いので優雅には暮らせるが、
先が短くなってきた今、自分の人生を振り返りこれで良かったのか、
と悔しさと後悔が襲ってばかりと話されていた。
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そんな気も知らず御主人は、高齢になっても、まだ外に女性を作っているというのだ。

持病のあるその女性は、そのストレスが原因で何度も心臓発作を起こした。

医師から
「ご主人へのストレスが原因だから、このまま夫婦一緒にいたら、
あなたの寿命が縮まりますよ」
と言われたそうだ。
「もう我慢してはいけない、旦那に命まで奪われてしまう。
喜ぶのは誰だと考えたら、腹が立って、夫が憎くてたまらなくなって、
すぐに旦那を家から追い出したのよ。施設に入れたの。お金は私が負担するんだから、
文句は言わせなかったわ。

とりあえず、嫌いな人の顔を見なくてすんだから、
これ以上ストレスは強くならないと思うけど、
それでも、悔しさ、憎さがあふれてね。

息子は苦労をずっと見て来たから、私の理解者なの。
一緒に、神社にお参りに行こうと二人で行ったの。」

                       続く


かなり前の話。
仕事で出会った年配の女性がある日、
「息子が今日、手術を受けたのよ」と話された。

息子さんは40代の働き盛りで、会社を経営されていた。
検診で腸にポリープが見つかり、レーザーで切除する手術を受けたとのこと。
簡単な手術なので、日帰りだったか?すぐに帰宅できると聞いた。

翌々日に、再びその女性に会うと「あれから大変だったのよ」と
暗い顔をされていた。

術後、帰宅した息子さんは、寝るまでは元気に過ごされていた。
が、深夜に突然、のたうち回るほどのお腹の激痛を訴えられ、
救急車で手術を受けた病院に運ばれたそうだ。
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なんと、医療ミスが原因だったそうで、
レーザーで、腸に穴をあけられていたそうだ。
目に見えないほどの切り目が入っていたらしく、
手術した医師もミスに気が付いていなかったそうだ。

穴から食べ物が漏れだし、とんでもないことに。
一歩間違うと、命の危険もあったそうだ。

簡単な手術だったと喜んだのに、
まさか、こんな目にあうとは。とがっくりされていた。
息子さんも女性も、精神的ショックが大きかったとのこと。
「いずれ、息子は病院を訴えるだろう」と話されていた。

その女性は
「私のせいかもしれない」
と落ち込まれていた。

                         続く






元上司は話してきた。

「元妻は、子どもが欲しかったらしいんだ。でも、僕がいらないと言っていたから
それが不満だった。でも、いつかはできるだろうと希望は持っていたらしいが、
子宮の病気が悪化して全摘手術になってしまった。

手術後、実家に帰ったまま、うちには帰って来なかった。
そして、突然、離婚調停の通知が届いた。

僕は、離婚する気は全く無くて、理由を聞いたんだ。
そしたら、結婚する前と話が違うと怒っているんだ。
妻は子どもを早く産んで専業主婦をしたかったらしい。
収入は少ないし、僕が子どもを欲しがらないし、
共稼ぎをしないといけなかったし、全てが不満だったと言うんだ。

医師からは、早く子どもは産んだ方がいいと言われていたのに。
あなたは協力してくれなかった。
私は子どもを産めない身体になった。
あなたと結婚したが為に、人生が狂った。
もう一緒に生活したくない。こうなったのはあなたのせい。慰謝料も請求します。
というのが奥さんの言い分だった。」


奥さんに電話をしても出てくれず、やりとりは全て弁護士とだったそうだ。
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調停は長引いたが、結局2百万の慰謝料を渡して離婚成立。

私と話す元上司の口ぶりは、
「ここまできて、こんな事になるとはね」
と苦笑いしていた。

若い時は、自分の方が、離婚したいと思う事が多く
奥さんが別れたがらない様な力関係?だったそうで、
絶対、向こうから言い出すなんて思ってもいなかったそうだ。

「妻が実家で長く過ごした事も一因かな。親に何か言われたのかも」
と言っていた。

確かに、受け入れてくれる場所、応援してくれる場所があれば、
人生をやり直すのに心強い。
若い時なら、親に旦那さんの愚痴を言っても
親は、そう簡単に離婚してほしくない訳だし、
もう少し我慢しなさい、みたいにしか言われないだろう。

でも、早く孫を見たかったご両親にとっては、
娘の身体のことも、子どもを生もうと思えば生めたのに、
そのチャンスを奪われた訳で、
娘の旦那さんを恨む気持ちがでてきても仕方ないかもしれない。

話を聞いていて、元上司は、全く自分が悪かったとか、
後悔もしているふうには思えず、
「今更そんな事を言われてもねえ」
みたく、他人事、そして
2百万も出してやった、と自慢する。

この人は、こんな人だったのか。
若い時しか知らないけど、そんな感じはしていたけど、
何も変わっていないんだな。
と、残念な気持ちになった。

それから、しばらくの間、連絡もとっていなかったが、
久しぶりにラインが繋がった時、
元上司は、実家で1人暮らしをしており、
パーキンソン病になっており、
色々、苦労しているようだった。

あの20代の、溌剌としたモテ男だった彼が
こんな風に変わってしまうとは
人生ってわからないものだなあと
ため息がでた。





はるか昔の話になるが、
新卒で入社した会社で、一番近かった元上司とは
今でも、年賀状だけはやりとりしている。

最近、ラインが繋がり、
時々、お互いの近況を連絡し合うようになった。

私が入社した時の先輩は 、結婚したばかりだった。

上司とは言っても、まだ28歳で若かった。
毎日、新婚生活をのろけられ、
私たちはうんざりしていた(笑)

当時はもてるタイプの人だったので(ヨン様似)
奥さんは心配だったと思う。
勝手に妄想され、やきもちを焼かれた女子社員達は迷惑していた(笑)。

元上司は「僕は子どもが嫌いだからいらない。」
と言っていて、奥さんは同意しているのかなと
周りは心配していた。

当時、元上司は私にこう言って来た。

「妻は子宮に問題があって、
子どもが出来にくいと医師から言われたんだ。
出来ない訳ではないが、放置してるとできない身体になるから
子どもは早く生んだ方が良いらしいんだけど。
僕は、今はまだ収入が少ないし、子どもは嫌い。
今はいらない。もっと後でいいと言ってる。
妻に毎晩泣かれててさ、嫌になるよ。
離婚する気はお互いに無いけどね。」
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一緒に残業した時など、
人がいない場所で奥さんの愚痴を聞かされた。

奥さんに同情したし、元上司に対して嫌悪感まで感じた。

が、仕事面ではできる人で
新人の私たちへの指導が素晴らしかったので
公私混同はしなかった。

その後、私が寿退社し、県外に引っ越し
元上司とは年賀状のやり取りだけになった。

15年程過ぎた後、突然、「離婚しました」と印刷された葉書が
元上司から届いた。

同時に彼から電話もきて驚いた。
離婚するまでに色々あった様で、疲れた口調だった。
誰かに、愚痴を言いたかったのだろう。
私なら、もう関係ない人間で、事情を知っていたので
言いやすかったのだろうと思った。
                    続く






 


私の質問に対して、ミカさんは、
「あれ?その話?私が喋ったかな?へへっ」
と笑って誤魔化していた。

(話はそれるが、大変な事が起きた!とか、遂に!とか、もうダメだ!みたいな
派手なタイトルのブログが、実は何でもない内容で、やられた~と思ってしまう時がある)
それとミカさんの言動が似ていた。

PTAの会合の帰り道、ミカさんと一緒に歩いていたら、
パンチパーマ、ジャージに雪駄といういかにもという感じ?のお兄さんとすれ違った。

知らない人だし、怖い感じがして
お兄さんを避けて歩いた。

するとお兄さんは「あれ?ミカちゃんじゃねえか?」と
ミカさんに声をかけてきた。

は?知りあいだったの?と内心驚く私の顔をみて
ミカさんは、顔をひきつらせ、知らん顔をしかけていたが
「何気取ってんだよ久し振りィ!元気だった?」
とお兄さんに引き留められ、誤魔化せなくなった。

少し離れた所で、お兄さんとミカさんは何か話していた。
その口調は、いつものミカさんとは別人だった。

私の所に戻ったミカさんは、
「昔の知り合いで。」
と言うだけで、黙っていた。

人を見た目で判断してはいけないし、
誰がどんな人と付き合おうが、自分には関係ないので
こちらも何も聞かなかった。
ミカさんに、表と裏の顔があるのは、確かなのだろう。
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一見、子どもを可愛がっている様に見えたが
ある時、子どもさんに、日常的に暴言、暴力をふるっていると本人から聞いた。
当たり前の様に、自慢気に話すので、
私は絶対にやめるようにと何度も言った。
ミカさんはうつむいて「わかってる…」と言っていた。

その後、子ども達は、クラスが変わり、
違う学校に進学し、ほとんど会う事も無くなり、
親同士も自然に会わなくなった。

こちらから全く連絡をしなくなったので
私に嫌われたと感じたのかもしれない。

魅力的な部分があり、
羨ましいところも沢山あったし、嫌った訳ではないが、
彼女と親しくすると、いつのまにか洗脳されそうな
自分が自分で無くなるような、恐怖心があった。

そんな私の気持ちを彼女は察したのかもしれない。

彼女に聞いてみたことがある。
どうして、他の人には、突然怒ったり、
はっきり文句言ったりするのに、私にはいつも気を使ってくれるの?と。

彼女の返事は
「りんごさんには、馬鹿にされたくないの。軽蔑されたくないって凄く思うの。
りんごさんが本気で怒ったら、私、立ち直れない位、落ち込みそうで怖いの。
いつも好かれていたいと思ってしまう」

何故、自分なんかに、そんな風に思うのか、
その時の彼女の気持ちは理解できなかった。
私の中に、ミカさんと似た何かがあって、
それは彼女にしかわからない感覚だったのか?

でも、本当にそうだったとしたら
自然に縁が切れたのは、良かったと思う。

悪く考えると、私は彼女のターゲットになっていたのかもしれない。

彼女には、他にも沢山の知り合い、遊び仲間がいた。
私と縁がきれたところで何も困らないし、
またすぐに、次々と誰かと仲良くなって
どたばたして、の繰り返しなのだろうと予想している。

今ではどこかに引っ越してしまい、
誰も、どこでどうしているか知らないという。


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