家の近くの道を運転中、道路の端を高齢の女性が歩いていた。
そこはとても狭い道で歩道も無く、歩行者は端をおそるおそる歩いている。
朝夕、スピードを出して走り去る車が多い。
自分も散歩で通る道であり、いつも神経を配りながら歩いている。
運転する時は当然ゆっくりと気を付けながら進む。

女性は買い物帰りなのか、両手に大きな袋を抱えている。
徐行して横を通り過ぎようとしたら、
すーっと道路の中央に飛び出してきた。
車の前を堂々と、ゆっくり歩き続ける。

私の車に気が付いていないのか。
全く周囲を見ずに歩いている。
そこは車道だしいつ車が来るかわからないのに。

後ろを振り向く事もしない。
車のエンジン音が聞こえたら、気が付くだろうか。
耳の悪い人ならどうしよう。

もしスピードを出していたら事故になっていたか、
避けられても、急ブレーキをかけ、クラクションを鳴らしただろう。
ずっと車に気が付かないか、故意に前を歩いているなら、
危険なので鳴らそうと思っていた。
が、気が付いた様で、少し横に移動してくれた。
ゆっくりと追い越し、ほっとした。
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もし、ブレーキが間に合わず事故になっていたら
目撃者も運転者も歩行者が急に車の前に飛び出した、と言うだろう。
本当に何が起こるかわからない。

高齢者が、道路の真ん中を歩きたくなる気持ちはわからなくもない。
散歩をしていて感じる。
狭い道の端は歩きにくい。路面が斜めになっているし、
ガタガタしていて転倒しそうになったり、ゴミが落ちていたり、
バランス感覚の老化なのか、ふらつく感じがして、
平たんな道の中央を歩きたくなるのだ。

車が滅多に通らない住宅地を歩く時は、
私も道の中央を歩いている。
その方が歩きやすいし、綺麗なのだ。
勿論、周囲に神経は配っている。

今日の女性も、その感覚で真ん中を歩いたのだろうか。
自分も歩行者としても、運転者としても、油断せず気を付けなくては。