近所のマンションに引っ越してきた下の子は、
「部屋は多くて広い方がいい、異動になってもここは借りたままにしたい」と言っていた。
給料の良い会社に入れたからこそできること。有難い。
もう新人では無くなり、働く環境も良さそうで安心している。
マンションには用が無ければ私は行かないし、行くときは必ず連絡して許可をとる。
合鍵をくれて、いつでも来ていいとは言われたが、遠慮する。
下の子が学生の時に、夫に不信感を持つ私に
「もし家を追い出されたりしたら、自分が広い部屋を借りるから一緒に住めばいい」
言ってくれた事があった。
そんな事を思っているなんて驚いたし、
気持ちは涙がでるほどありがたかったが、そんな事はできない。
子どもは絶対巻き込まない。そんな心配をさせている事が情けないし、親失格。
子には子の生活、プライバシーがある。
そのうち結婚もするだろうし、足を引っぱるわけにはいかない。
ただでさえ、不良父の存在が迷惑かけているのに。
まさか、私の事を気にかけていて、いつでも同居できるように
近くて広いマンションを借りたんじゃないよねとふと思った。
言った事も本人は忘れているかもしれないし、
へたに確認して嫌な事を思い出させたくないから黙っているけど思い過ごしかも。
あの頃と状況も変化してきている。
追い出されるどころか、関わりを拒否し始めたのはこちらの方。
子の進学時や就職時も、一度も夫は祝いの言葉も何の反応も無かった。
子にも嫉妬するのだが、お金に関してだけは利用しようとする。

夫がNPDだと気づき、特徴そのままの行動をする夫を分析してきたおかげで
過去の自分とは違う受け止め方ができるようになり、
相手の行動予測もできて、対策をうてるのはかなり心強い。
そうでなければ、相変わらず騙され、振り回され続けていたかもしれない。
今では騙されず、冷静に受け止められ、自分を見失わずにすむ。
何が一番嫌かと言うと、夫と関わると知らず知らずに嫌なところが移ってしまい、
自分までいじけた嫌な人間になってしまうところだ。
その点では、子ども達にとって父親と離れていたことが本当に良かったと思う。
必ずしも両親が揃っていればよいと言うものでは無いと思う。
まともな両親なら、と言う条件付きの話だろう。
今子ども達は、我が家からほど良い距離に住み、
時々ふらっとうちに来て、ご飯を食べて帰っていく。
自分が求めても得られなかった実家との関係、実家のあり方に少しでも近づけたいと思う。
(ただ、絶対に無理なこと~頼りになる父親の存在、経済的に太い実家~にはなれない。)
せめて、いつでも来やすい、癒やされる場所にしたい。
とにかく夫さえ関わらなければ、本当に平和で幸せなのだ。