ちょっと前の出来事。
大きなショッピングセンター内のスーパーでのこと。
買い物を終え、セルフ支払い機を操作していると
すぐ後ろから、男性のもの凄い怒鳴り声が聞こえた。
狂気じみた声に、店内の客も従業員さんも驚き、声の方を見た。
何か事件か?通り魔か?逃げた方が良いのかと一瞬考えた。
それ位、恐怖を感じさせる怒号だった。
一瞬、店内は凍り付いた雰囲気になった。
2人の男性が揉み合っていた。
2人とも3~40代に見えた。
1人は、スーツを着た細身のサラリーマン風。
もう1人は、髪はぼさぼさ、肥満体、身なりがだらしない男性。
従業員が駆けつけてしばらくすると二人は落ち着いた。
取り押さえて大声で怒鳴りつけたのは、ぼさぼさ頭の方だった。
危険な事でも、事件でもなさそうとわかって、店内はすぐに落ち着いた。
色々その場で話合いが始まり、もめている風。
私は支払いを終えて帰る時間だったが、
その二人のすぐ近くを通らないと出口に行けない。
邪魔にならない様にそばを歩いていると、
ぼさぼさ頭の男性が財布を手に持ち、むきになって何か話している。
そして、従業員とスーツの男性は口を出さず、苦笑いの表情。
笑うの?え?と違和感を感じた。
どうやら、ぼさぼさ頭の男性がスーツの男性に財布をすられたと勘違いして
取り押さえ、否定されても激高して騒いだらしい。
「財布盗られた?本当に無くなったのか確認してください」
と言われて、調べたら持っていてお金もちゃんとあったという状況の様子。
従業員の男性が、「(確かめもせずいきなり)店内であんな大声を出されたら迷惑ですから」
みたいに苦情を言うのが聞こえた。
なのに、その誤解をした男性は謝らない。
ずっと言い訳をまくしたてていた。
だから、いつまでも話が終わらない。
冤罪をかけられたスーツ男性は、普通なら怒るのだろうが、
黙ってただ苦笑い、呆れた様子だった。
さっさと丁寧に謝って、解放してあげたら良いのに。
やたらとプライド高い?絶対自分は悪く無いと言いたい?
見た目って、大事だと思っている。
お金をかけたり、着飾るの意味ではなくて、
自分を大事にしているかどうかという事。
ぼさぼさ髪の男性は、お風呂も入ってなさそうな、
ちょっと引いてしまうタイプの人だった。
対人関係が苦手なのか、意地でも謝らないあの態度は何だろう。
感情のコントロールが苦手なのかもしれない。
怒らせるとまたキレそうで、スーツ男性も黙っていたのかも。
あのだらしなさは、何か理由があるのだろうなと思いつつ、
自分もこれから歳をとるにつれて、だらしなくならない様に
いつまでも清潔で明るさを無くさない様、気をつけなきゃと思った。
自分を大事にするのだ。