昨日の夕方、弟から電話がきた。
滅多に電話はこないので、父に何かあったのかとドキドキした。
父は歳相応の脳の老化はあるが、年齢の割にとても活動的。
それが心配のもとでもあるけど。
元もと頑固だった性格が益々輪をかけて頑固になり
出歩いてはあちこちで老害をまき散らす事も多い様子。
父は定期的に自分の実家にバスと電車を乗り継いで通っている。
へき地の朽ちた空き家の手入れを生きがいにしている。
たまに弟が車で送迎をする時もある。
一昨日「行きは電車で行ってくる、迎えは車を頼む」と弟に言って出かけたそうだ。
迎えを頼まれた弟は、時間通りに車を1~2時間走らせ、
山の中のへき地にある空き家まで行った。
が、誰もおらず、家には鍵がかかっていて中にも入れない。
鍵はどこかに隠してあるはずだが、聞いていた場所には無い。
父がどこかで倒れているとか、家の中にいる可能性も考えて、
弟は周辺を色々探したり、様子を見て回った。
家の戸締りの状況から判断して、父は弟を待たずに電車で帰ったのだろうと思ったそう。
山の中のへき地なので、コンビニも店も無く、トイレも手を洗う水も無い。
せっかく運転してきたのに、トンボ帰りするしかない。
でも、父が実家に帰っているのを確認するまでは安心できない。
そこで、私に電話をしてきて、愚痴ったという話。
父はどんどん物忘れが進み、迎えを頼んだことも忘れたのだろう。
携帯電話は持っているが、かけても出ない。
使い方がわからないのだ。
何度教えても忘れて、父が弟に連絡しようと電話をかける時は、
私の固定電話にかけてしまう。私が電話をとっても誰も出ない。
ワンタッチボタンを適当に押している。
実家の固定電話は、まだどうにか使えるらしい。
かけてもなかなか電話には出ないし、出ても相手を別人と思い込んだりする。
弟が直接伝えるのが確実なので、連絡はいつも弟に頼んでいる。
父の脳は歳相応に老化しているけど、身体がこんなに元気で長生きすると予想していなかった。
弟も振り回されて疲れるみたいだ。近くにいてくれることを感謝しなくては。
愚痴ったあと、また我が家に遊びに行きたいと言っていた。
久しぶりに話したら、実家の様子がわかり安心した。
夜に、父は無事帰宅していたとラインがきた。
やはり迎えを頼んだことを忘れていた様だった。