夫は以前、SNSでもターゲットを探していた。
今とは違い、まだ自信にあふれていて熱心に投稿していた。
なりふり構わずと言った感じで、フォローしたり、誰とでも友達になっていた。
その中で、中小企業の社長さんに熱心にコメントを送り、
会った事もないのに、まるで古い付き合いみたいに慣れ慣れしい会話をしていた。
夫は、人との距離感がおかしい。
初対面なのに、馴れ馴れしくしたり、
逆に家族には変に距離を置いたり、
顔見知りの数は多いけれど、信頼関係があるかというと無いと思う。
夫が変な行動をとって、まだ迷惑をかけるのが気になり。
その頃の夫のSNSは気を付けて見ていた。
あえて中小企業を選ぶのも夫の作戦だ。
そりゃそうだろう。大企業の社長さんが夫を相手にする訳もなく、
夫もそこまで騙せる力も自信も無いはずで、
かと言って、個人で会社を必死で経営されている社長さんを舐めているのは失礼な事だ。
SNSのコメント欄のやりとりだけの関係なのに、
夫は、入り込めると自信を持ったのか
その人の所へ(会社名で住所がわかる)送り物作戦を始めた。
ケチな人だから、自腹ではなく、得意先から貰った物をいかにも自分が買ったかのように、
社長さんに話を合わせて、さも温和で誠実な人間を演じる。
私や夫を良く知る人がそのやり取りをSNSで目にすれば、
「またこの人やってるわ。あ~あ。」
と呆れる事になる。
相手の社長さんは、本物の苦労人で責任感があり、
夫の小手先の嘘なんか、いずれ見抜くはずだ。
しばらくすると、夫はその人から離れた。
嘘は続かない。相手にされなくなったのだ。
結果はわかってはいたが、ホッとした。
で、また次のターゲットを見つける夫。
また個人経営の社長さん。相手方の学歴が東大というのも気に入ったようだ。
夫は、自分の憧れるタイプの人を自分に投影する癖があり、
まるで自分の実績、立場であるかのように思い込む。
その人との関係は、コメントの交換だけの知り合いなのにだ。

その社長さんが、ある日、東大に仕事関係で用事があって出かけると投稿していた。
その後、たまたま夫とメールのやり取りをした。
用事が終わった後、夫は
「今、個人的に新規の大きな仕事の話がきている。
自分を高く評価してくれる社長さんがいて、東大も関わっていて、
今度、東大で会う事になっている」
と誰も聞いていないのに、嘘をついてきた。
嘘がばれているとも知らず、
相変わらず、簡単に私を騙せると思っている様だった。
何度、そんなホラをふかれたことか。
その後、この社長さんの会社は倒産の危機にあるとわかり、
そうなるとさっさと縁を切った夫。
夫が詐欺師で、人格障害なのをあのメールで確信した。
こういう嘘を何度もつく異常さ。
一度ばれたら、次は通用しないと思うべきものを、
言い訳すれば騙せると信じて居るのも変。
信用、信頼関係というものが、どういうものかわからない様だ。
そもそも、いくらターゲットを見つけても、
何も証明する実績も推薦する人も無いのだから、
騙せると思うその自惚れはどこから来るのだろう。
たまたま、若い頃にうまく寄生できたのを勘違いしたのだろうか。
それも、嘘がばれて解雇になったり、トラブったのに、
まだ、自分がおかしいと思っていない。
いつまでも「幼児的万能感」から抜け出せない。
これは、育ち方の問題だからどうしようもない。