今の土地に来て最初のパート先での研修中に聞いた部長さんの言葉が
いつまでも強く耳に残っている。

まだ3.11が起きるはるか前。
部長さんは、研修の内容から話題が外れ、地震への備えについて口うるさく訴えた。
準備しておく物リストを印刷までして配布してくれた。

私は、阪神淡路大震災以来、
家具の転倒防止や備蓄、いざと言う時どう動くかなどの心の準備を、
自分なりに常に意識していたので、部長さんの警告は自然と受け入れられた。
が、他のパートさん達は、馬鹿にして笑っていた。

そう簡単に大きな地震なんか繰る訳が無いと思い込んでいる様だった。

そう言えば、昭和の後半、再び関東大震災が来ると言われていて、
当時から小さい地震が頻発しており、関東地方、静岡あたりの地域は
地震に敏感だった気がする。
「日本沈没」「地震列島」などの小説が売れ、
映画化もされていた。
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 その頃、私は関西に住む人と地震について話した事があった。
夫の親族のご老人だったのだが、
私が、地震に備えて気を付けている様な話をしたところ、
「そんな大きな地震なんて来るわけない。関西に長くいるけど、
地震なんか来たことないから何も気にしとらん。無駄なことじゃ」
と私を嘲笑った。

その後、阪神淡路大震災が起きた。
関東じゃなく、関西に?と言う感覚だった。
日本では、絶対に地震が起きない土地なんて無いと思った方が良い。

外出中に被害にあったら、慌てるだろうなあ。
建物の中は怖いだろう。屋根が崩落することもある。
外にいても、ビルの窓ガラスや家の瓦が頭上に落ちて来るかも。

自然災害は予測できないから怖い。
災害が毎年起きるのに、避難所は相変わらず劣悪。
必ず原発の心配もついてくる。
国、行政は、どこを改善し、何の対策をしているのかわからない。

自然を相手にすると、国同士、人間同士の争いがいかにくだらないかがわかる。
日本は愚かな国になりつつある気がする。
まずは自国の災害対策にもっとお金かけて、
人の命と生活を守る事に意識をむけてもらいたいものだ。