統一教会と政治の問題は、以前から問題視されていた。
何故、マスコミは黙っているのだろうと不思議に思っていた。
今思うと、統一教会の問題は身近にあった。
以前住んでいた土地で、子どもの幼稚園で一緒だったママ友は、
夫婦共統一教会の信者で、合同結婚式で結婚したと聞いた事がある。
ごく普通に生活しておられたし、
宗教の話題になることもなく、自分もあまり関心が無かった。
今の土地に引っ越してから知りあったママ友は、信者2世だった。
結婚を機に、実家からは離れたそう。
子どもの時から家が貧しく、親の指示で
高校に進学するのを諦め、働いたという。
給料は全て親に渡し、自分の自由になるお金は無かった。
美容師の資格を取る為に、美容院でアシスタントとして働いたが、
成人すると、昼は美容師、夜はキャバレーでホステスをしたそうだ。
その給料も全て親に渡していたという。
その後、良い相手と出会い、今は専業主婦で幸せに暮らしている。
ところが、いまだに母親からお金を催促されるそうだ。
「母は、異常なほど高額の寄付をずっとしている。父は反対していて、
母は父に嘘をついている。生活費も無いと言うし。
こっちも夫のお金だし、もう無理だと断るけど、私が送らないと
親族からお金を借りなきゃいけない、そうなると父にばれる。
ばれたら、父が激怒して母を虐待すると思う。
母を守る為に、私がずっと犠牲になって、うちの実家を守っているの」
と、ため息をついていた。
そして「私も、内緒の送金がいつか夫にばれて、夫婦仲が壊れるかもしれない。」
と恐れていた。
そのストレスからか、不整脈が出ていると言っていた。
私は、ただ、びっくりして聞いているだけ。
彼女のご主人が、高収入で、
毎月の生活費から少しづつの仕送りなら、ばれないらしく、
切羽詰まっている感じでは無かった。
もし、高収入でなかったり、お金の管理を旦那さんがやっていたら
どうなっていたのか。
結婚した娘の人生まで壊しかねない母親の信心の罪の深さ。
彼女は、母親が父親に何かされるのでは、という不安を持っていた。
家庭内で言い争いになると、父親はすぐ手が出ていたそうだ。
両親がいて健康なのに、高校に合格した娘を入学させず、
水商売で働かせ、お金は全て親が取り上げ、結婚してもなお送金させるとは。
酷い家庭に思えるが、彼女は、「それが自分の使命であり
自分がいないと家族が困るのだ」という自己肯定感を得て、言いなりになってきた。
(彼女の父親の事情はよくわからない)
今は、幸せな家庭に恵まれて本当に良かったが、
彼女がご主人に秘密を持つ事、(信者2世であることも話していない)
悪い事ばかり考えて、おびえて暮らしている事、全て親が原因。
当時、彼女は、何度も私に「あなたはまともな家庭に生まれ、
大事に育てられたことを感謝した方がいいわ」と口にした。
私は逆に、良い結婚をした彼女が羨ましかったが…
私なら、親がどうなろうが、縁を切ると思う。
彼女の口からは、親を恨む言葉は無く、自分の運命と思っている様だった。
今は、彼女は遠くに引っ越してしまい、次第に疎遠になった。
今どうしているかな…ご両親も高齢化してもう寄付も止めて、
彼女は悩みから開放されていると信じたい。