腹筋が衰えているのだろう。運動不足だから。
なるべく、無理なくこつこつ歩くことを意識しているが
痛みが出ると、何もできなくなる。
買い物に行くと、重い袋を抱えて歩く。
腰が痛くて不安になるが、食材は買わないわけにはいかない。
昨日も、ピリッときたから、
痛みが和らぐ姿勢をとりながら歩いてみた。
前かがみになると楽になる。
その姿は腰の曲がったおばあさんみたい。
普段から、背筋を伸ばして歩く様に意識している。
でも、背中を反ると腰が痛くなる。
その姿勢が腰に負担をかけている様だ。
負けないぞ。背中が曲がらない様に今から頑張ろう。
老人ぽいと言えば、
以前夫に久しぶりに会った時、髪は薄くなり、
ぶくぶく肥り、背中が異様に丸くなっていた。
身長が縮んだのかと思うほど、小さく丸くなり、
どこのお爺さん?と、まるで別人になっていた。
それが夫の本当の姿だと思った。
タガが外れた姿だから。
誰にも注意されず、好き放題食べて、飲んで遊べる生活。
仕事も家族への責任も果たそうと努力し、自己管理のできる人なら、ああはなっていない。
元々、整理できない、掃除できない、だらしない性格。
それが、気ままな1人暮らしで加速したのだ。
やめられないことだろう。
妻子といるよりそれが幸せな人なのだ。
好きな物をたらふく食べるという食生活が原因で体調を崩し、
医師に注意されたこともあったらしい。
こっちには内緒にしていたようだが、すぐばれた。
誰も心配しないし、勝手にやればいい。どうでもいい。
嘘をついて、誤魔化すのが腹が立つだけ。
お金が無くて、食べることもできないなんて良く言いますよ。

今更、自宅に逃げ帰っても、すぐにまた自由を求めるはずだ。
それに、気が付いていればいいのだが。
先日の私の言葉で、帰る事を諦めているかどうか、
ただの嫌がらせだったかもしれない。
夫は、自分からも逃げる。
まだ若い頃のままと思っている。
以前、イケメンでお洒落な大学生のバイト君に向かって
夫はこう言った。
「君、カッコイイね。僕もね、若い時はベストドレッサーで、イケメンと言われてさ。
お洒落について、何でも僕に聞いてよ。教えてやろう」
バイト君だけでなく、一緒にいた他の人たちも
「???プッ」
とあきらかに「このおっさん、良く言うよ」と呆れていた。
お洒落とは程遠い、ダサい中年太りのおじさんが
何言ってんの?冗談?
でも、夫は本気で真面目に言っている。
私は、恥かしくてその場から逃げた。
他にも、そういう言動が多いから
誰も相手にしないのに、
夫は「皆俺様を見直したはず」と自惚れていた。
その上、自分を投影して、
同年代のライバルに対しては、「中年太り」「背中が丸い」「髪が薄い」
「部屋が汚くて臭い」とけなす。
それ、自分のことでしょと言いたくなる。
指摘すると、
俺様に嫉妬しているのか、足を引っ張るつもりかと聞き入れず、
忠告する相手を攻撃して、話にならないので、
可愛げも感じず、同情もできない。