やっと父に手紙を出した。
どこか心に引っかかっていた物がスッキリした感覚。
弟には、投函した後で連絡した。
黙っておこうかと思ったが、父が怒りそうな部分はカットした事を
言っておかないと、弟がいつもの無神経さで余計な事を言いかねない。
母の日記は、字が乱れており、原物を見せても父にはとても読めないと言うつもり。
書きだすのは結構大変だった。
亡くなった後、すぐに書き出してはいたのだが、
父に伝える事を弟が阻止していた。
でも、どうしても納得できず、
ぎりぎり今になってしまった。
私からの手紙には、
野菜のお礼を再び書いて、私や子ども達の近況を書いた。
それが、父との貴重な会話になる。
息子の前と違い、格好つける必要の無い私といる時は、
父の方から話しかけ、話は盛り上がる。
父の脳を刺激することを意識し、
孫達の仕事の話や、世の中の事、技術の発達の話など話題はいくらでもある。
なので、私と父の関係がおかしくなった今は
父の脳の衰えが気になる。

手紙に少しでも世間話を書くことで、
こちらの様子を想像してもらい、
母の日記についても補足説明文を書いたのだが、
父が喜ぶ様な内容になったと思う。
母は今すぐ墓に入れてほしくない、と願っているのだから
父と一緒がいいと望んでいることを強調した。
母の日記を久し振りに見直し、印刷すると
現実に見たしっかりした入院中の母の姿とは違い、
若い娘の様な、優しく、弱い、夫の生活を心配する病気の妻の気持ちが
ありありと溢れている。
電話で後悔していると話したことも本音だろうし、
日記に書いた事も本音だろう。
複雑な寂しい、辛い心情だったのだから当然だ。
おそらく父は、これを読んで泣くと思う。
私が何故、これを父に見せようと思ったか、
母の気持ちを伝えようと思ったかの理由も書いた。
そしてどうするかは、父が決めることだと。
押しつけにならない様に配慮した。
私の知る過去の父なら、泣いて
「こんな日記を書いている事を知らなかった。こんな事を考えて居たなんて。
教えてくれてありがとう。」
と返事をくれる気がする。
歳相応の認知症があり、脳の老化もあるので
どんな反応をするか、わからないが
また、弟からの連絡でわかるだろう。
母の代わりに伝えた。もうこれで終わりだ。
ホッとした。
次に夢に母が出てきたら、聞いてみようかな。
これで良かったかな?と。