昨日、父から宅配便が届いた。
父が作った野菜が入っていた。
父は、少し離れた田舎の土地に定期的に通い、野菜を作っている。
無理して何度か倒れたので、心配した母がもうやめたらと言い続けてきたが、
怒鳴り散らして聞かず、続けている。
頻繁に行けないので、
玉ねぎや芋類しか作らない。
私にしたら、必ず使う野菜なので
貰えると助かる。
小さい箱だったので、多くは無かったが、
形の良いのを選んで、入れてくれたのだろう。
葬儀の日に追い出されてから、
娘のことなんて忘れるんだろうなと思っていた。
弟が、後からまた父にその話題をぶり返すという余計な事をした。
父が、自分が悪かったなんて言うはずないのはわかっているのに、
ほっといてくれと言ったのに、
わざと刺激して、更にややこしくした弟。
だから、父は弟の手前もあって、当分は私に構わないだろうと思っていた。
だから、野菜を送って来たのは少し驚いた。
弟のお節介が無ければ
時間が経てば父はごたごたを忘れ、
何も無かったかのように
私に接してくる気がしていた。
弟の行動は、無神経でいつもずれている。
父との連絡は、弟を通じて伝言か、
郵便で直接やりとりする事にしている。
電話は、耳が遠くてうまく通じない。
弟に、届いた事を父に伝えてとラインした。
父宛に、お礼の葉書も出した。
いつもしてきたことで、当たり前の事。
喧嘩別れでも、物を貰ったら連絡をするのは当たり前。
父と私のゴタゴタは
弟とすれば計算が狂ったはず。
これまでは、私が県外から時々帰り、父の世話をしていた。
父が世話を嫌がったおかげで、
私はむしろ楽になり、何も困っていない。
自分だけを頼りにされるのは弟は嫌なのだ。
実家の家事や世話をしたくないから。
疲れる事は、私にやらせるつもりだった。
父に、野菜が届いたと葉書をだしただけで、
弟は私が折れたと思ったのか、喜んでいる。
いやいや、もうこれまでとは違う。
父も弟夫婦もかわらないだろうし、
私は自分のやりたいようにやっていく。
母が、あの世から見ていて
父が野菜を送ったのを見て、
少し安心しているかもしれないな。