母の49日供養は、コロナ禍でもあり、
父と弟だけで簡単に行った。

私は呼ばれても行けなかったし
そんな気分では無かった。

これから、お盆、1周忌と、法事がある。
母は、まさか叔父と同日に亡くなるなんて
思ってもいなかったから、自分の葬儀や法事は
地味でいいと言ってはいたが、まさかここまで
小さく、形式的にやるなんて驚いているかもしれない。
残念な事だろう。

コロナ禍でなくても、今の父なら人を呼ばなかったかもしれない。

近くの父方の親族だけでも来て貰えばよいのにとは思うが、
やはり、家族会食クラスターなどが起きているので
今は仕方が無い。
コロナが完全に収まるまでは、寂しいままだ。

私が母に面会できて、看取り、葬儀にでられたのは
タイミングが良かった。
病院で面会する為の待機期間中に、父の「帰れ老害」があったが、
無視して粘って実家に居座ったお陰で、母に会え、看取れ、葬儀にでられた。
嫁さんがいっさい顔もださないので、
実家の家事、葬儀までの準備や
片付けなど、私一人でばたばたと徹夜でやったが
父は何もせず、座っていた。
なのに、全部自分がやったと思っている。

私がいなかったら、まともに食事もせず、
母の入院中の荷物、洗濯物もそのまま放置、
汚い部屋に祭壇を置き、来客を入れたことだろう。

弟夫婦はそれを何とも思わない。
絶対手伝わない。
実家の恥、母が一番心配していたのはそういうところだ。

父は、母がいたからこれまで楽にやってこれた。
稼ぐのは自分だから、と威張っているだけの父。
母の我慢の上に自分の今があることをわかっていない。

母に、労いや感謝の言葉もかけないままだった。
いくらでも、言えるチャンスはあったのに。

母がいなくても、私が手伝わなくても
困らない、今があるのは全て自分の力であると言い、
感謝なんかしない、と言った父。
母のことも、病気で動けないのは迷惑で、用なしだと
母に怒鳴ったほど。

最低だ。父は変わった。
弟もどこか、似たところがある。
父を嫌ってる風に言ってはいるが、実はそうでもないのでは。
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母が元気で父が先だったら、
弟を心配ばかりし、息子優先で甘やかし、
どっちみち、私は母を嫌ったかもしれないなあ。

残された時間が無いと気が付いたからこそ
母は、本質が見えて、聡明になったのだから。
そうでなければ、以前のままだったかもしれない。

でも、父よりは母の方がずっと話は通じたと思う。

母が入院するまで、父はぼーっとしていたし、
家の事には関心も無く、
母がいなくなったら、何もできなくなるのではと心配していた。

だが、違った。
色んな物に執着し始めた。お金、家の物全て。家にも。
台所のお皿一枚にしても、俺の物と言った感じで
勝手に触るなと、おかしくなった。

他の面では異常行動が無いので、
その変化は病気とまでは言えない。嫌な感じに老化したということ?

もう、昔の「娘が可愛い」と言っていた笑顔の父はいない。

あの人は父ではない、別人だと思っている。

このまま、会わなくてもいい。コロナだし。

お盆が近い。1周忌もくる。
検査キットを使って、ホテルに泊まれば、また参加できるだろう。
1周忌までには、ワクチンも打ち終わっている。

母の事を考えると、参加したい。

でも、父は私をよばないかもしれない。
物忘れが激しいのに、嫌な事は、覚えており、根に持っている。
と言っても私は父に
喜ばれる事はしても、恨まれる事はしていない。
父の我儘と妄想の犠牲になっただけ。
父は元来、DV体質で男尊女卑の人だから。

同じ女性でも、妻と娘は差別し
息子の嫁は、どんな人でも
文句ひとつ言わず大事にするという徹底ぶりだ。