先日亡くなった叔母の息子にあたる従妹から電話がきた。

久し振りに話したので、
お互い言葉がかぶさり、話が行ったり来たりになり
長くなった。

電話を切った後、自分の無神経さに後悔した。

電話そのものが苦手なので、久しぶりの相手だし
不幸があった後だし、
配慮して話すべきなのに、
子どもの時から親しかった存在でもあり、
つい心を許して、自分の事ばかり話してしまった。

母と伯父(この従兄の父親) が同じ日に亡くなった。
後を追うように、先日亡くなった叔母へのお悔やみの言葉をかけるべきところが
母の事ばかり話題にしてしまった。

虫の知らせだったのか、
彼は、母が入院する前に母に会いに行っていた。

コロナで、県外からということもあり、
車から降りず、外で、少し話しただけだったそうだ。
「あの時、おばさんは、散歩から帰ってきたところで、とても元気そうだった。
まさか、あの後入院して、そのまま亡くなるなんてびっくりしたよ」
と言われたので
自分の中に溜まっていたものが一気に出てしまい、
「そうなの、今でも信じられないの」と色々あの頃の事から今日までの
自分の気持ちを吐き出した。


同じ日に彼の父親も亡くなっていたのに、その事を話す余裕が自分には全く無くて
彼に申し訳なく、後悔している。
elly134090143_TP_V

従兄の方が、私より年上なのに、私の体調を心配してくれた。
自分が情けなかった。

「私の方が、慰めてもらってごめんなさい」
と謝ったが、後の祭りだ。
彼は、子どもの時から、優しいとても良い人柄で
理想的な旦那様だと思う。
奥さんも親しみやすくて、弟嫁とは正反対。

お互い結婚後は疎遠だったが「これを機会に仲良くしてね。うちにも遊びにきてね」
と何度も言ってくれた。

そんな人だから、つい甘えて無神経なことしてしまった。

最後まで、自分の事ばかり話して、叔父伯母の話ができなかった。
香典のお礼を言われた方が
慰められてどうするんだ。とずっと自分を責めている。

まあ、気にしても仕方がない。

親族間で、私が体調を崩しているのではと噂になっているようだ。

電話をかけても、なかなかでなかったり、
父とゴタゴタしたことや
母との別れで、寝込んでいると誰かが言っているらしい。

それならそれでいいけれど、
私が自分の気持ちばかりを吐き出したことで
「心配していたけど、元気だね、安心したよ」と言われてしまった。

それにしても、同じ日に母と伯父、その後に伯母が一度に亡くなるなんて
ありえないよね、まさかだよねという事は気持ちを共有できた。

電話を切ったあと、母がもういないのだという実感がした。