アマゾンプライムで「ガス燈」を観た。

1944年の作品。白黒。
その頃の日本は…?自分はまだ生まれていない、かなり昔の映画。

画像は綺麗、俳優も有名な人。
イングリッド、バーグマンの美しさと抜群のスタイル、品の良さに気を取られてしまう。

タイトルは良く耳にしていたが
時代が古いし、恋愛物語?みたいな勝手な印象を持っていた。 

全く違った。

ストーリーは新しい気さえする。
この映画がサスペンスの土台になったのかなとまで感じる。

白黒ということ、夜の暗いシーンの多さ、恐怖心を煽る演出で、
最後まで怖かった。

凶悪な宝石泥棒が、狙った家の持ち主である娘に近づき、騙して結婚する。
完全に騙された彼女にとって、男は優しく紳士で、良く気の付く素敵な男性だった。
男は、結婚すると、資産や宝石を奪う為に、妻を洗脳し始める。

コントロールする為に、妻を家に閉じこめ、人と接触させない。
周りには、妻は病気だと言いふらす。
色んな細工をして、妻自身に、自分は精神の病気だと思い込ませる。

妻が苛立ち、反抗しようとすると
男はすぐにご機嫌を取り、優しくし、誤魔化す。
妻は愛されていると思い、夫を信じてしまう。

家のガス燈が、事件解決の鍵になる。

正義の味方が登場し、スカッとするラストに救われた。
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                                                                                                  (Amazon primeより)

「ガスライティング」という言葉がある。

それがこの映画のタイトルから作られたものだったとは。

ガスライティング~~心理的虐待の一種。被害者に些細な嫌がらせを行ったり、わざと誤った情報を提示し、被害者が自身の記憶、知覚、正気を疑う様仕向ける手法。
例としては、嫌がらせの事実を加害者が否定してみせるという単純なものから、被害者を当惑させる為に、奇妙なハプニングを起こしてみせるというものまである。(ウィキペディアより)

加害者は、虐待を否定し、悪いのは被害者の方であると、
被害者本人に思い込ませるやり方。

映画では、妻を世間の人と接触させない、趣味も奪い、家に閉じ込め、
夫だけを頼る様に仕向けて行く。
カルト宗教でも夫婦間DVでも加害者のやり方はそれに近い。

最近でも、福岡でママ友に洗脳されて、
全てをコントロールされ、遂には我が子を餓死させた母親の事件があったが、
これもまさしくガスライテイングが行われている。
逃げられないのか?何故簡単に洗脳されるのか、と世間の人は不思議に思うだろう。

加害者はおそらく人格障害なので、恐ろしいほど洗脳がうまいのだろう。
被害者になりやすい性格の人を直感的に捉まえ、
逃げられない様に最初はとても優しく、
自分がいなければ生きられないみたいなところまで洗脳していくのだろう。

今でも、現実に事件になっているのだから、とても怖い話だ。

学校でも、もっと心理学や哲学、こういった洗脳の事例を学べないものだろうか。
(オウム真理教の事件については、触れるようだが)

そういう人間がどこにでもいるという事を知っているだけで、
自分を守るきっかけになると思う。

一旦洗脳されてしまうと、救おうをする人を「自分に嘘を言って、足を引っ張る悪い人」
と思い込むかもしれないし、加害者からそう言われれば信じることだろう。
洗脳を解くのは、身内でも難しい。

洗脳から逃げた被害者の声を信じて、もっと社会の理解が増し、
被害者を救える世の中になれば良いと思う。

少し前よりは、だいぶDV,モラハラ、虐待問題が取り上げられては来たが、
まだまだ男尊女卑、差別、被害者への二次被害が溢れているのも事実。
それも、教育の力が必要だと感じる。

我が身を守る為に、まずは「知る」ということから。