母は、夜になると痛みが増し
体力を消耗し、睡眠もとれず
電話をかけてくる気力も減ってきた様子。

緩和ケアは、痛みに即対応して
患者が安楽に過ごせる様、処置が早いのかと思っていた。

そうでもない様だ。
薬の効目が弱い時は、
更に痛みを訴えさせてから強い薬に変えるので
痛み止めは乱用できないので当然だが
必ず痛みにもがき苦しまなければならないのは
どうにかできないものか。

自分に置き換えても辛すぎる。
想像を絶する残酷さだ。

「この痛み、苦しさを耐えたところで、
回復するあてもなく、死に近づくだけで
何の希望も未来も無い。
何の為に我慢しなければいけないのか。
こんな日が続くなら耐えられない。
いっそこのまま永遠に眠れたらと
痛みがくるたびに思う。」

と訴える母に、ただただ共感して聞いてあげる事しかできない。

こんな壮絶な状況の母に
父も弟も「何も考えるな。頑張れ」と電話で言うらしい。


その言葉で、母は更に絶望感を持つ。


「頑張れ、って、頑張っても助からないのに」
「何も考えるな、心配するなって言うけど、愚痴も言えないの?」

と訴える。
「うちの男2人は、こんなダメな人間だったのか。」
「お金に執着しケチで、人に冷たいところは親子そっくりだ」
と失望している。

今の母が自分と重なる部分も多く
こういう母がもっと元気な時に存在していたら良かったのになあと思う。
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弟にも電話をして、何やら説教をしているのか
弟が最近、不機嫌になっている。

母は、最近父とも電話で話さなくなり
父の方も、電話にでなくなった。
私と弟とだけ連絡を取り、
他の一切の親族、友人とは縁を切った。
(相手は知らない)
体調が悪化するにつれて
人と連絡をとるのを嫌がった。

仲良しだった親族の人に対しても
信用できないと言い出した。
これまで、相手に対して我慢していた事が
ここにきて、噴き出したと言う感じか。

父は、そういう母の意志を無視し
自分の考えと違う点は全て間違っていると非難し
母の事なんて他人事のようだ。

母の具合が悪くなるにつれ
父が元気になっていくように見えるのは気のせいか。
それとも、私がいるから食事をきちんと食べてるし、
話相手になっているから元気になったのか。

最初は、父がさぞがっかりして
父の方が先に突然死するんじゃないかと心配した。

普通の老夫婦では良くあるパターンだ。

でも、うちの父は母に冷たかった。

歳相応の認知症のせいかなとも思うが
普段はしっかりしているし
介護認定もされていない。
DV夫の父は、最後まで俺様のことしか頭にないのだろうか。

母が愚痴っていた内容が、今よく理解できる。

最期に、優しい言葉をかけるとか
謝るとか、これまでのことを労うとかできないのか。

母の今の気持ちも知らず、
毎日楽しそうに趣味に走る父を見ていると
こんな親の悪影響を受けて育ったから
私も弟も
あんな結婚相手のターゲットになったんだなと思いたくなる。