母の事ばかり考える日々。

たまには違う事も考えたいが
医師に言われた「いつ急変するかわからない」という言葉。

腫瘍が原因というより、脳出血や血管破裂、心筋梗塞、内臓破裂などの
予期せぬトラブルで、急変することはあっても
今の病気が原因による急変は想像ができない。

母の内臓、血管は年齢の割に丈夫だった。
長年異常なしで、持病も無かった。

血液の癌になっていなければ
いつまでも元気で長生きをし、
老衰で亡くなるというパターンだったと思う。

本人もそうなると信じていた。
祖母(母の母)がそうだったので。

まさかの病気だったのだ。

腫瘍は抗がん剤が効かず、縮小しなかった。
これから大きくなり、リンパ腫なのであちこちに広がり
母の身体を蝕んでいく事だろう。

お腹の調子がどんどん悪くなり
何だかの苦しさが出て来ると思う。
緩和ケアは、苦しさを和らげる処置をし
安らかに最期を迎えさせてくれる。

薬の量が増え、意識が朦朧とする日が続き
それから、意外に頑張るのではないかと思う。

そして、眠る様に、と言う事を私は予想している。

抗がん剤が抜けて来たら、
嘘の様に元気になって来たのを見て
いかに怖い薬かを知った。
脳の機能までおかしくなっていた。

 弟は、母の様子を良く観察したり、
自分なりの思いや予想、分析をしない。
医師に言われた言葉にとらわれすぎている。

いったい、これまで何度同じ事を言われてきた?
ELL86_majyonokusuridana_TP_V

最初は2年前、初めて病気がわかった時も
余命わずかと言われていたぞ。

2か月前、今回の再発がわかった時も
あと2週間もたないかも、抗がん剤治療も意味がないかもと
言われて落ち込んでいたぞ。
私は、母の声を聞いて
母の様子をみて、母の身体を信じると弟に言った。
医師の言葉が全てじゃないと。
まだしっかりしているぞ。

医師は、最初は最悪の最悪の場合を言っておくものだ。

最初に最悪の事を言っておけば、
少しでも長く生きれば
医師のお陰となるし、
急変しても、医師の予測が当たったとなる。
家族に心の準備をさせる為にも
そう言う言い方をする必要があるのだろう。

現実に、本人がまだいけそうだと言っている。

転院になった時の母の状態は最悪だった。
私ももうだめかなと一瞬感じた。

それは、抗がん剤と栄養点滴の量が異常に多かったせいだとわかった。

緩和ケアの担当医師が、適切な量に変えたところ
元気な母の声に戻ってきた。