弟から連絡があり
医師から、抗がん剤治療の結果とこれからの事について
説明があったとのこと。

母も同じ部屋に入ってきて、
一緒に説明をきく事になっていた事に驚いたらしい。
コロナもあり、面会もなかなか許されず、
会うにしてもガラス越しで会話もできなかった。

狭い部屋に一緒に居られるなら
あれは何だったんだろう。
もし、弟がコロナを持ち込んだら
医師も母も危険じゃないか。
院内感染の恐怖があるのに、
何だか抜けてるなあと思ったが、
母も弟も会えたのは嬉しかっただろう。

一緒に説明をするということは
本人に全てを告知するのが前提ということだ。

弟は、絶望的な事を言われた時、
自分から母に緩和ケアに移る事を話すのが負担だったようで
直接医師から話してもらえることに
ほっとしたらしい。

緩和ケア病棟に移るには
本人、家族が全てを納得しておかないと入れない。

今の母に「もう手のつけようがない。
治療はせず、緩和ケア病棟で最期を待とう」
とは、言えない。

なので、話す時は、同じ内容でも
言葉を選んで話してほしいと
弟には言っておいた。

1月の治療の成果は認められず、
進行を抑えた程度だという。
母がまだ、不調を訴えず、抗がん剤による気分の悪さも
全く感じないこと、治したいという気力があることを見て、
医師がもう一度、抗がん剤治療をすると
決めてくれた。

 次回の投薬でも腫瘍に変化がなかったら
その時は、抗がん剤を止め、
緩和ケア病棟に移りましょうという事になった。

話の中心が治療についてだったので
緩和ケアについては詳しく説明は無かったそうだ。
036ELLY18420_TP_V

ただ、どの病院に移るかについては
以前入院したことがあり、街中の便利な場所、
母の気に入っている病院だったので
そこに転院するならいいな、と気に入っていた。

そう言った話は、私が何度も母に話していたので
思い出し、素直に受け入れた様だ。

ただ、母は、転院すると
今より自由になり、自宅にも帰れて
元気に過ごせるというイメージを持っている様だ。

そうなるかもしれないし、
そういう奇跡が起きてほしいが
二度と食事ができず、やせ細ってきたことを思うと
そこまで、もつかどうかもわからない。

私が会えるとしたら、転院する時がチャンスかもしれないが
移動をどうするかによるだろう。

とりあえず、また1カ月の治療が続く。

栄養点滴が鎖骨あたりの血管から入れる様変更された。
今までよりは、栄養がより多く摂取されるのだろうが
それでも、口から食べる事に比べたら
どんどん痩せて来るし、体力も落ちて来る。

治療を今やめて
緩和ケアに移る方が良かったのでは、でも、そうすると
腫瘍が大きくなったり、転移するかもしれないし
進行を抑える意味では良かったかも。
何より、母がまだ、治ると希望を持っている。