母は退屈なのもあるが、不安なのだろう。

弟と私に、毎日電話をかけてくる。

昨日の夜、電話がきていつもの雑談をした。

この前、下着を買って送ったのに、今度は
別のタイプの下着が欲しい、家にあるんだけど
弟には見つけられないだろう。

よって、私にまた送ってほしいと。

今度は一枚なので、封筒に入れて切手を貼り投函するだけ。

今日からの抗がん剤投与にむけて
検査が増えて来たらしく
下着のデザインが気になっているようだ。

そんな事を気にする余裕があるのならいいかと少し安心する。

だが「さっき先生から、膵臓が腫れてるから注射しますと言われた」
と不安そうに言っていた。

弟に聞くと
医師ではなく、母から聞いた話という前提で
「膵臓が腫れているというのは、転移してるのかな。
骨髄の検査もするみたいだ。
医師が忙しくて、予定が遅れているらしい。」

との返事だった。

骨髄の検査は、前回の手術後もやっていたが
その時は、転移なしだった。

再発率の高い、進行の早い悪いタイプのリンパ腫だから
あちこち転移していてもおかしくないのだろう。

前回から、約2年、何とか日常生活に戻れたことは
奇跡に近いのだ。
母は年齢よりも、強いというか身体が若いのだと思う。

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去年から、だるさや食欲不振が再びでていたという。
訴えても、近くにいる弟夫婦や父も
軽く聞き流していた。
定期的に検査をしていて異常が無かったからだろう。

家事ができなくなっていても、
父は甘く考え、手伝わず、暴言を吐いて
弟嫁はいっさい顔もださず、他人事で
母は無理して動き、ストレスは溜まる一方だった様だ。


本当に近くにいてもらって、
大事にするべきは娘だったと思っているのだろうか。

私の予想通りになっている。

「いざとなったら、ちゃんと息子夫婦が面倒見てくれるはず」
と信じて、奴隷のように弟夫婦に尽くした母。

「そんな風には思えないよ。あの人の行動を見ていると。
あてにしない方がいいよ。」
と注意しても、聞き入れず、私より嫁さんを大事にし
娘を差別してきた母だった。

コロナという予想外の災害も起こり、
私も動けなくなった。

人生の最期は思う通りにならないってことだな。
今の母の救いは
息子が近くにいてくれて動いてくれること、
娘が遠くからでも、頼んだ物を送ってくれること、
電話で話してくれること、らしい。

父と、それだけは恵まれて幸せだと電話で話したという。

母は、「もう我慢するのは馬鹿らしい。」と
私に、言いたい事を吐き出している。

お嫁さんが本当におかしな人だったのが
残念だ。息子はよりによって何であんな人と結婚したのか。

と、昨日も怒っていた。
父の事も、まだ根に持っている。
そんな元気があることがほっとする。

今のうちに、どんどんストレスを発散してもらいたい。