昨夜、弟から電話がきた。
「父の事で話したいことがある」と真剣な口調だったので
父に何かあったのかとドキッとした。
良く聴くと
父が、介護認定申請をされた事について
ごねたらしい。
”自分は健康で若い、介護認定される必要は無い。
家事をやらないのは、仕事が忙しいからであり
老化で出来ない訳ではない。
面談するなら、そうはっきり言って断る。”
と言ったそうだ。
仕事はしていないし、忙しくも無い。
だが、本人はそう言い張る。
こういう年寄りが多いと思う。
調査員は慣れているので心配はいらない、
家族が説明すれば大丈夫、むしろ認知症がわかるからいい
と弟に話したのだが
父の様子では、どんな失礼な言葉を言ったり、
調査をすっぽかしたり、怒りだしたりするかわからない。
どうしようと困りきっていた。
母が、これから家事ができなくなるし無理はさせられないよ。
お父さんがやれるの?と聞いたらしいのだが
それがまた、酷い言葉が返って来たそうだ。
全く母の事を心配するでもなく
女には死ぬまで、家事をやらせればいい。
できないなら、施設にいれたらいい。
病気であろうが、家事やらせた方があいつの為になる
など、典型的なDV発言。

ちょっと前の父とは別人。
数年前の母の入院の時は、私には、母を褒め、
大丈夫だろうか、ととても心配していた。
母とのなれそめや、結婚する前のラブラブな話まで
私に聞かせてくれた。
もうあの時の優しい父は消えつつあるのか。
脳の老化、認知症は怖いし、悲しい。
弟は、現実を突きつけられ、ショックで
私に電話してきたのだ。
父の女性差別は、私の育て方を見ても
元々持っていた人だから、老化でそこだけ残ってしまったのか。
反対に差別意識が消えて、丸くなる人もいるのに。
その後、介護サービスについて調べて弟に教えたら、
面倒になったようで、父への不安が頭から離れないようで
申請を取り消すと言っていた。
サービスは週1~2回だし、
誰かがやってあげれば済む話だよと私が言うと
父の事で、悩む位なら
自分が週1回くらいは、掃除をすると言い出した。
ああ、やっとか。
ここまでこないとその気にならなかった訳だが
良かった。
遅すぎるよ。弟も父と同じ事をしていたってこと
わかっているのかな。
弟には「1人で抱え込まないで何でも相談できるという良さが
介護サービスを受ける利点でもあるよ。」とは言っておいたが。
私に色々、相談する回数が増えてきた事は
良い変化だと思う。
息子の方が、母親に対する思いは強いのかな、
お別れが近いのかもと実感すれば
このままではいけない、と目が覚めたのかもしれない。
調べたが、無症状で、安く、PCR検査を受けられるところが無い。
検査を気楽に受けられるなら帰省するのだが。
こっちで検査できても
向こうで検査できないと
帰る時が怖い。
検査を誰でもどこでもいつでも受けられる様にしていれば
安心して動けるので、経済も回ると思う。
不安だから、中途半端に自粛するわけで
前から言われているのに
何故、やらないのか。
このまま、両親と会えないまま突然の別れとなる気がして、
顔色の変わった弟1人がバタバタしている様子を
離れて見ているだけなのも
何だか、辛くなってきた。