産後鬱のイメージ~

自分の体験では、出産した途端、周りの態度が豹変した様な錯覚を起こした。
錯覚だと思いたいが、現実だったのかも。

陣痛で一日中苦しみ、ご飯も受け付けず
やっと出産した後は、眠れない日々が続く。

くたくたの心に、ぼろぼろの身体。

疲れ切った母体に、次は看護師の「母乳じゃないとだめ」攻撃。
看護師による乱暴な胸のマッサージで、皮膚が切れ、
痛みに耐えながら母乳をあげる苦しさ。

「お母さんなんだからしっかり!」
という言葉で責めたてられ、
弱音を吐かせて貰えない。

母乳の出が悪くても、ミルクを勧めない病院だった。
赤ちゃんは、お腹がすいて泣いてばかり。
体重も思うように増えない。

帰省先の病院選びも失敗だった。
母が探して決めたのでどうしようもなかった。

夜も眠れない中、一日中泣く赤ちゃんを抱いて
何度も母乳を与える。
胸の痛みに耐えながら、頭はぼーっとしていた。

ゆっくりお風呂にも入れない。
実家にいても落ち着かなかった。

何故なら、両親も世間も
”出産した母親は順調に授乳し、回復していくもの。
ちゃんと赤ん坊の世話ができて当然だ”
という目で見ていたからだ。

私は産後の肥立ちが悪く
後から判明したのだが、医師の処置が悪くて、
子宮内感染していた。

母は、私の心や身体よりも、自分の都合を優先した。

義実家からは嫌味な電話がきたり、
夫も他人事な態度だった。
それだけで、更に私の心は暗くなった。
それからの生活が不安で嫌でしかなかった。
YUKI0211012_TP_V

母は、「産後の肥立ちが悪いなんて
みっともない。私の責任にされるし世間体が悪い」
と言って、安静にさせずに無理やり私に家事をさせたり、
まだ治療が必要だったのに、強引に飛行機で家に帰らせた。

それが原因で、後遺症が残った。(次の出産で回復)
パニック障害にもなった。

意外にも自宅に戻ったら
静かな環境になり、落ち着いて子育てはできた。
ミルクもお腹一杯飲ませ、赤ちゃんはすくすく育った。

私が、身体の不調や心の哀しさを訴えても
夫も義実家からは、
私の嘘や甘えの様に思われ、
「母親になったんだからしっかりしないと」
と責められるだけだった。

赤ん坊の笑顔だけが救いだった。

どうして女性ばかり、こんな目にあうの。
どうして差別されるのと心は泣いていた。
何もかも嫌だった。

私は鬱と言うほどでは無かったが、
とにかく出産後の母親は
ホルモンの急激な変化も加わり、
精神t的にも肉体的にもボロボロなのだ。


出産や子育てを甘く考えるのは大間違いであり
少子化がどうの、女性活躍がどうのと言うが、
まだまだ日本は遅れている。