これは、あくまでもある特定の人から聞いた話であり、遠い記憶を辿って書いており、話の内容は真実かどうかわかりません。その点をご理解願います。★

続き
マリーさんは、「私はタレントだったの。フィリピンから集団でタレントをしに出てきて、家に仕送りする人は多いのよ」

このタレントというのは、地方のフィリピンパブとか、クラブのショーのダンサーの事を意味する様だった。

「お金持ちの男性が毎日の様に通っていて、好きなタイプの子と結婚することが多いの。日本のお金持ちと結婚すれば、実家にもずっと仕送りできるし、楽な生活ができると思って皆夢みるの。」

自分の知らない世界、しかも知り合いだった人がそんな結婚をしていた事も私には刺激的だった。

出会いはどこであろうが、純粋な恋愛結婚なら良いなと思ったが、マリーさんの話を聞いているとそうじゃない人もいる様だった。

「一緒に来日した仲間も日本人のお金持ちと結婚したの。先日会ったら泣いていたわ。騙されたって。日本の男の人は、結局私たちを差別しているんだわ」

この仲間の話は詳しくは聞いていないが、結婚生活はマリーさんと似た境遇にいるらしく、お互いに慰めあっているという。
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マリーさんは、実家に仕送りをする為に日本に出稼ぎに来たのだが、実家は貧しい訳ではなさそうだった。
大きな会社を経営しており、フィリピンではお金持ちの家で、マリーさんはお嬢様なのだそうだ。

その話をご主人からも聞いたから、確かな話だろう。

何故仕送りしているのかはわからないが、もしかすると経営状態が悪化したとか、色々事情はあるのだろうと何も聞かなかった。

ダンサー時代に、毎日ご主人が店に通ってきてマリーさんに熱心にアタックしてきたのだという。

「私は他の人より色が白くて、日本人ぽいところがいいって言われたの」と嬉しそうに話す。

私が理解できなかったのは、自分たちを商品として扱われる事に割り切っている感じがしたところ。

お客に気に入ってもらうことが目的の仕事。うまくいけば結婚できて裕福な生活ができる。
シンデレラになりたくて、夢見て来日するのだという。

自分が相手を選ぶという視点が感じられない話の内容に、自分は違和感を感じたが、黙って聞いていた。個々の考え方の違いというレベルではなく、お国の事情の違い、文化や宗教、その他色々違うのだから。
狭い世界にいる自分にとって、知らない世界の人の話を聞くことは学ぶ事の方が多い。