続き


それからしばらくは、ムキになって仕事を頑張っていた。(気持ちだけはそのつもりだった)
そのせいか、今より10キロやせていた(笑)

小さい子どもを育てながら働いている人が沢山いる職場で、帰宅時間や学校行事など、女性に理解のある職場だった。

その中で、私のいたグループの女性上司は少し変わっていた。それも、人によって態度が変わるので、彼女に対するイメージは人によって全く違った。
なので、同じイメージを持つ人同士が自然に気が合い、愚痴を裏でこぼしあっていた。


そんなある日のお昼過ぎた頃、保育園から電話があった。うちの末っ子が熱をだしたとのことで、お迎えに行くことになった。
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早退して子どもを迎えに行き、そのままかかりつけの病院へ。

子どもは高熱で「寒い、寒い」と震えていた。いつもの風邪の時と較べて様子がおかしく、苦しそうだった。
医師は、診察して「のども赤くないし、熱の原因がわからない」と言う。

「とりあえず、薬をだすから様子を見て」と言われ、診察室をでたところで、子どもの様子が急変した。

更にぐったりし「お腹が痛い」と言いだした。それを見た看護師さんが、再び診察室に入れてくれた。
医師は再び診察、お腹を診ていたところで、子どもが痙攣し始めた。

痙攣したのは初めてだった。医師は適切な処置をし、熱を下げる様点滴をして、落ち着いた。

その後、痙攣が初めてだった事もあり「原因がわからないから大きい病院を紹介します。すぐ連れて行ってください」と近所の大きな病院に連絡を入れてくれた。

子どもは、意識が戻ってもぼーっとして、反応が鈍かった。
このまま様子が変わらないなら、脳に障害が残ったのではと不安になった。

何がなんだかわからず、混乱したままの私は、言われるままに子どもを車に乗せて、病院へ向かった。
当時の看護師さんもとても親切で、車に乗った子どもにポカリスエットを持たせて「頑張ってね!」と手を振って見送ってくれた。

この件以来、我が子はこの医師に会う度、「大きくなったね。頑張ってる?」と声をかけて貰う。長年の付き合いである。


子が痙攣したのが医師の前で良かったとつくづく思った。あれが家で、深夜だったら私は動揺していただろう。
夫はいない、他にも手のかかる子どももいて、近くに誰も頼る人がいなかった。(夫の転職で引っ越ししてきたばかり)実家も遠い。

でも、弱音ははけない。夫はこういう体験も無く、自分だけ気楽な生活。子育ての事なんて何もわからない。知りたくないから逃げた。それで、人には「親とはこうあるべき」と説教しているのだ。

紹介された病院で、入院することになった。そこでも、「高熱の原因は不明」と言われ、不安になった。その頃には、子どもの意識ははっきりし、元に戻っており、とりあえずほっとした。

留守中の事は、母に頼んだ。

新幹線ですぐに来てくれた。
こういう時は母に助けて貰った。感謝している。

結局夫が出て行った後は、こういう時には私の実家が迷惑を被る事になった。夫は嫁の親を使うのは当たり前と思っており、感謝なんかしていない。都合の悪い事は無かったことにする。