昨日は、映画「ロケットマン」について書いたが、今回久し振りにエルトンジョンを思い出した事で、色々懐かしい記憶がよみがえった。
私が初めてエルトンの曲を耳にしたのは、高校の文化祭。はるか昔のこと。
教室の展示を見た後、体育館に近づくと、綺麗なピアノの音とヴォーカルの声。レコードをかけているのかな?良い曲だなあと思って中に入った。
驚いた。生徒がピアノを弾きながら歌っていた。
流暢な英語、上手な演奏、プロのレベルだと思った。
しかもその生徒は、幼馴染の先輩だったので驚いた。
小学校の時、近所に住んでいて、私と習字教室が一緒だった。その後引っ越してしまい、存在も忘れていた。もともと話もしたことがなく顔を知っている程度。
まさか同じ高校で、こんな形で見つけるなんて驚いた。先輩は親が教育熱心で、小さい時からピアノを習っていた。庭に練習室まで作ってもらっていた。
いつも泣きそうな顔をしていて、おとなしい小柄な子だった。
久しぶりに見た先輩は変わらず、そのままだった。
その時の曲が忘れられず、調べたらエルトンジョンの「ユアソング」だった。
レコードを買って聞いても、先輩のピアノと歌声はエルトンそのものだった。
「凄い!才能ある!」と思った。裏で勝手に先輩を応援することにした。(むこうは私のことは覚えていない)
それ以来、エルトンジョンが好きになり、当時は名曲が次々とヒットしており、毎日レコードを聴いていた。ビートルズと並行して。
先輩は、音楽室のピアノレッスン室で朝早くからピアノを弾いていた。偶然横を通った時、片手を窓枠にのせて、片手で軽く鍵盤をたたいていた。
余裕で好きな旋律を弾いて楽しんでいる様子が羨ましかった。
自分がしたかった事を先輩が叶えているように見えた。
先輩は、バンド活動をしていた。私は友人を誘い、追っかけていた。ライブはいつも満員。
高校生バンドだったが、メンバーのレベルが高く、県内で人気がでて有名になり、NHKが特集を組んだりしたほどだ。
そのメンバーをみると、また偶然にも私の幼馴染の先輩ばかりだった。
その後、彼等は高校を卒業、それぞれの道に進んだ。
そして20代になるとどうなったか。
●リードギターの先輩は 売れっ子シンガーソングライターやトップアイドルのギター担当、今では業界で師匠のような立場になっている。
●ベースギターの先輩は、大学時代に作ったバンドがデビューし、大ヒット、一躍人気者になった。今でも活動を続けている。
●ピアノ担当の例の先輩は、大学で音楽を学び続け、過去にオリンピックにも関わっていた。
才能のある人の集まりだったのだ。
ピアノの彼はデビュー当時のエルトンにも雰囲気が似ていた。
彼のおかげで、エルトンを知り、少しの間だったが楽しい時期を過ごせてもらった。
向こうはこんな風に裏で勝手に応援していた後輩がいたことすら知らなかっただろうが。
私の大事な自己満足な思い出。