早速、会って来た。

話の内容が、彼女の知り合いの夫婦の事だった。
その夫婦は、以前旦那さんの浮気で離婚危機になったが、奥さんの方が旦那さんへの愛情があり、旦那さんは別れたかったようだが、浮気相手からふられてしまい、そのまま家庭に落ち着いた。
それ以来、奥さんのご主人への執着が強くなっていたそうだ。
そんな時、友人が友達と見てしまったそうだ。
知り合いのご主人が別の女性と買い物をしているところを。
友人の友達は、「また浮気しているんだわ。奥さんに教えなくちゃ。」と騒いでいたという。
友人は「こんなに堂々と買い物するのだから浮気ではないでしょ。仕事関係の人かもしれないし、買い物も、会社で使う物を買いにきたのかもしれないわよ。
想像で余計な事を言って、人んちの夫婦をもめさせてどうするのよ。もし浮気じゃなかったら大変よ。」と言って止めたらしい。
なのに、”他人の不幸は蜜の味” で、その友達がお節介な事をしてしまった。すぐに奥さんに連絡し、いかにも旦那さんが浮気しているのを見たと、大げさに話したようだった。
疑われた旦那さんは、完全否定したが、前科がある。
奥さんは離婚したくはないので、信じるふりをしてそれ以上は問い詰めなかったが、内心旦那さんへの執着が益々強くなった。
ご主人が残業の日には、会社の近くでずっと見張っている奥さんの姿が目撃された。
あまりの執着に、ご主人はイラついた。
残業が続くと、ついには奥さんの親までもが興信所で調べ始めたという。
その上、勝手に奥さんはご主人の上司にまで相談し、本当に残業なのか、会社の女性と浮気しているのではないかとまで聞いていたのだった。
そこまでされたら、誰でも嫌になるだろう。旦那さんは、「離婚してくれ」と言いだした。
こうなったのは、お節介な友達のせい。
「だから言ったのに。余計な事を言うからよ。」と友人はお喋りな友達を怒った様だ。