弟から連絡があり、車を買い換えたと言う。


さぞ高い車を買ったのだろうなと思った。これまでがそうだったから。


中古の軽自動車に買い換えたらしい。意外だった。これまで新車の普通車しか乗らなかったのに。
私とは世界が違う、金銭感覚が違うと思っていた。
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私は軽自動車しか乗らない。乗れない。好きな車を自由に買える弟が羨ましいと思っていた。
買い換えたのは弟の車で、お嫁さんはまだ高級車のまま。

「老後を考えて、これからは節約する事にした」と言う。


これが私からすれば気に障る。弟は節約節約!と言いながら、実は趣味や遊びに相当お金を使っている。

一人っ子も県外で1人暮らしをさせている。
大学も出て、とっくに自立しないといけない年齢だが我儘を許し、仕送りを続け遊ばせている。子どもに使うお金は節約しない。服はブランド品ばかりだし、節約を考える必要なんて無いと思う。

表向きではさも貧乏しているふりをしている。お嫁さんや子どもの派手な生活ぶりを見ればバレバレなのに。

私の方が実態は弟に比べれば、何十倍も節約生活を普通だと思ってやっているのだが、その私に節約をアピールするからおかしい。私は貧乏アピールもしないし、明るくしているから弟は私が自分より贅沢していると思っているのかもしれない。

母と同じで、真の貧乏なんてありえないと思っている気がする。お金は誰もが持っているものというのが前提でいるみたいだ。本当に貧困とわかれば、軽蔑されそうだ。母などは、世間体が悪いから助けないし、縁をきると言いそうだ。


馬鹿な母は、そんな弟に「お金に困って可哀想に」とお金をやるのだ。毎晩夕ご飯のおかずを届けたり、食材を買ってあげたりする。私では無くて、裕福な弟に。

ひどい時は、母の看病の為に仕事を休んで帰省した私の夕食の食材まで弟夫婦にあげようとした事もあった。
流石にそれは酷い、と私は食事ももらえないのかと母を怒鳴ったが。何が悪いのときょとんとしていた。

弟は実は贅沢な暮らしをしていて、いつも食材は捨てている。買い過ぎて余らせている。

「あの子は子どもに仕送りがあるから可哀想に」と言う母。弟がお金に余裕があり、勝手にやっている事なのに。

母は、弟だけではなくお嫁さんにもお金をあげている。当たり前に受け取る夫婦。親よりずっとお金持ちな夫婦は、いまだにお小遣いを受け取る。

年金生活の親から貰うだけで、何もしない。お土産もプレゼントもあげない。非常識な夫婦。


完全に母は彼等に馬鹿にされていると思う。節約パフォーマンスは、母を騙す為にしているのかと思う位だ。

車を軽にかえても、嫁さんが高級車に乗っているから、普段はそれを使うだろう。

でも、母はまた弟が可哀想だと車代をあげるんじゃないかと思ってしまう。


母の話を、母と同じ年齢の方に話したら、驚いていた。

「あなたのお母さんはおかしいわよ。ありえないわよ。普通は娘を心配して助けたくなるもので、息子はちゃんと稼いでいるなら気にしないわよ。私も娘と息子がいるけど、娘の方が困っているからいつも気にかけているわ。あなた、可哀想ね。」と同情されてしまった。


私は貧乏や節約をアピールしない、節約の意識が無いから。これが当たり前だから。今は不安だけど生活できるだけで充分だと思っているから。
ただ、夫が父を騙して借金したまま遠くに逃げている立場の私は、何も言えないのだ。弟はそこまで迷惑をかけた事は無いのだから。親にとってダメな結婚をした娘より、世間体の良い弟の方が可愛いのだろう。


節約とは、お金のある人が使い方を考える意識で使う言葉に思えて来た。最初からお金が無い人は使い方を考える必要が無いもんね(笑)