りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

2023年11月


久し振りに韓国ドラマを観ている。
観始めると止まらない。
 
今観ているドラマのあるシーンが心に残る。
問題のある男と結婚したいと願う娘に反対する両親。
お金持ちで権力者の一人娘。
両親は娘が幸せなら、と最後は折れる。

問題のある男なので、結婚しても娘の悩みは尽きない。
それを心配しながらそっと見守る親。
父親は何かあるごとに、娘に語り掛ける。
「いつでも帰ってきていいんだよ。私達はお前の幸せの為なら何でもする」

この「いつでも帰ってきていい」と言う言葉。
私の世代では「結婚したら我慢するのは当然。簡単に別れるな、
帰ってくるな。」と言って送り出すのが当然の様な風潮だったと思う。
経済的にもう面倒は見れないという事情や、
出戻りと言う差別的な世間の目があって、
親としてもそんな目に遭わせたくない気持ちもあっての
色んな意味の言葉なのだとは思う。

私の思う「いつでも帰ってきていい」は
「嫌なことがあればすぐに別れていい」と言う訳ではなくて、
「どうしても無理、自分が壊れると感じたらいつでも両親の元へ逃げてこい」
という意味だと思う。

ドラマの中でも、そういう意味で父親は言っていた。
それに甘えず、娘はどんな困難でもふんばり、親に心配させまいと頑張っていた。
が、もう限界となった時、両親に助けを求めた。
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知人の中にこんな人がいた。
結婚式の日、娘に「すぐ別れて帰って来たらいいのよ」と言った母親がいた。
周囲の人は呆れていたが、母子家庭だったので、
娘を取られた気がして寂しかったのかなと聞き流していた。

その母親は、今思えば毒親みたいな人で、
娘をコントロールできなくなったのが嫌だった様だ。
娘の幸せよりも自分の為に生きてほしいと願う人に思えた。

案の定、娘の家庭をかき回し、お婿さんの実家にまで悪態をついたりして、
結果、娘は離婚するまでに追い詰められた。
母娘で再び暮らす事になったが、娘は以前とは違っていた。
母親の因果応報か、結果的には娘から虐待を受け続けた。
老後は、周囲との縁を全て断ち切られ、施設に入れられた。

そういう意味の「いつでも帰ってきていい」ではなく、
愛情のある「いつでもあなたの味方だよ、あなたを信じて居るよ」と言う意味だ。

いつでも逃げ込む場所があると思うと多少の困難も耐えられる。
子育てと同じだ。
安心できる家の存在が、子どもの成長には必要。
自分は夫の事があって、その点が常に気がかりだった。
居心地良い家にしようと気を気を付けたつもりだが、どうだったろうか、
親として申し訳ない気持ちだ。

全員が家を出て自立した今の方が、ここが逃場になれる様意識している。
そんな事が無いのが一番だけど。
連絡が無い方が寂しいけど安心ではある。
自分のいる場所が一番安心できるならそれが最高だ。



喉の痛みと頭痛はすっかり消えた。
暖かく、天気が良くなったことも関係あるかな?
とにかく冷えと乾燥には気を付けよう。
 
最近、母の若い頃の夢をよく見ている気がする。
内容は覚えていないけれど、
夢の中で、母から必死で何か頼まれるような、
こうして!と何度も言われている様な。

母の夢は、何かのメッセージかなと思いがちだったけど
最近の夢はそんな感じじゃなくなってきた。
自分の中の古い記憶や、願望やらが見せる夢の様に思えて来た。

メッセージ的に感じる時ははっきり覚えているし、何か違う。
亡き親友の不思議な夢の様に、説明のつかないものだ。



それにしても、帰省するたびに、故郷は暗く寂しくなったなと思う。
奥さんの存在は、どのお宅でも太陽で、
家の中を明るく、温かくしてくれているから。
失って感じる存在の大きさ。
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マッカートニーローズの蕾が、夏ならさっさと咲いて
1日で散ってしまうのに、今は温度が低いのでなかなか開かない。
早く開いた花を見たいけど、逆に長く楽しめるから良いかな。

香りがとっても上品。
さすが、上級薔薇?は違うなあなんて勝手に思い込んでいる。

棘もあまりないし、茎も葉も綺麗だし、
その代わり、あまり成長は早くない。(私の育て方が悪いのかも)
クイーンエリザベスは、どんどん上に伸びて、
花も次々と咲いている。
これも、綺麗な濃いピンクで良い香りがする。

もし、自分が入院したり、長い旅行にいくとなると
この薔薇達はどうなるのだろう。
ペットと同じで、留守をする時、いつも植物の事が心配になる。

子ども達が協力してくれるかな。
忙しいから大変かもしれない、迷惑かけたくない。
その時は、覚悟するしかない。

この薔薇達が全て枯れたら、これ以上植物は増やさないようにしよう。
新たにペットを飼わないのもそれが理由。
心配事は少しでも減らしていきたい。



昨日、朝は何ともなかったのに、
昼過ぎから急に喉が痛くなり、頭痛がしてきた。

インフルエンザが流行っているし、コロナもまだある。
ここ何年も熱を出すような風邪をひいていない。
ワクチンの副反応の熱くらいだ。

もし、コロナだったら?
人によって症状が違うし、自分はどうなのだろう。

駅伝部で活躍していた高校生の息子さんがコロナに感染し、
肺の機能が悪くなる後遺症が残り、
駅伝をやめざるをえなくなった話を耳にしたばかりだ。
どうか、焦らずゆっくり回復されることを祈るしかない。

これが、高齢者になると命取りになったり、
寝たきりになるのかも。
インフルエンザも同じだ。

だから絶対かかりたくない。
先日、ファミレスでランチしていたら、
隣の席で、若い男性が何か仕事をしていた。
ドリンクバーだけで何杯もお代わりして、
長い時間過ごしている感じに見えた。

その人が、口を塞がず、大きな咳を何度もしていた。
ゲホッ、ゴホゴホと店内に響いていた。
何も食べず、飲まずでいる時は、
咳がでるならマスクすればいいのにな、
せめてハンカチで口を押えればいいのにと思った。
他のお客は飲食でマスクを外しているのだから。

私なら、咳が出る状態なら、飲食店には入り辛い。
他に仕事をする適当な場所が無いから仕方がないのか、
風邪では無くて、アレルギーか何かの咳で、
本人は気にしていないのかもしれない。
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実際、鼻炎からの咳で長引く人は多い。
でも、それは他の客にはわからない。
食事をする場所だったので、ちょっと嫌だった。

そんな事があったし、もしや?と一瞬感染の不安が過った。
まだ熱は無い。
でも、急に昼になってからの喉の痛みって何だろう。
それこそ、何かのアレルギー?
花粉症の時期にはよくある。

頭痛も目の痛みも酷くなり、
肩こり?眼精疲労?
ただ、急に寒くなり肩が冷えているのは確か。
気象病?

感染症では無い事を祈りつつ、
だとしても早めに処置しとこうと思い、
帰宅後、目薬をさし、うがい薬でうがい、水分摂取、栄養のある食事を意識した。

湯船にゆっくり浸かり、身体を芯から温めた。
寝る前に、軽いストレッチをしてたら
テレビをつけたままいつのまにかうたた寝していた。
眠くて眠くてたまらず、早めに寝た。

今朝は悪化していない。大丈夫そう。
喉はまだ少しイガイガするけど、昨日よりまし。
感染症ではなかった様だ。

普段いくら感染症に気を付けていても、マスクしていても、
人混みに出ない訳にはいかない。

まずは身体を冷やさない事が一番大事。
免疫力が落ちるから。

1人で暮らしていると、感染症にかかったら
家族にうつす心配が無いのは良いけれど、
まずは病院で検査する必要がある。
高熱の場合、1人で病院まで行けるかどうか
そんな事も考えると不安になってくる。

とにかく気を付けるしかないってことだな。
後は運かな?


片側3車線の交通量の多い道路を運転中、
赤信号で停まっていた時、
横断歩道を渡る30代位の女性に目が行った。

よろよろしている。泥酔?まだ午後の3時。
耳にイヤホンをしていた。
横断歩道をまっすぐ歩かずに、途中から車道を歩きだした。
え?どうしたのかな。具合が悪いのかなとじっと見ると、
よろよろしているのは、どうやら踊っている様にも見える。

音に集中し過ぎてる?
手足を動かし、身体を揺らしながら、目は足元を見ている。
全く周囲を見ずに。本当に酔っ払いみたい。
幸い、車が来てなくて良かったが、ハラハラした。

すぐ横には広い歩道があるのに、
危険な車道を歩くなんて、何故気が付かないのだろう。
外見で人を見てはいけないけど、
女性は家が近いのだろうか、髪は長くぼさぼさ、
部屋着というか、パジャマみたいな服を
だらしなく着ていた。
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泥酔していて訳が分からず外を歩いているとか、
何か薬で意識が朦朧としているとしか思えない行動に
危ないし、大丈夫かなあと運転席から見ていた。

すると、タイミングよくパトロール中のパトカーが来た。
あまりにすぐ登場したので、
この人を尾行していたのかと思うほど。

パトカーが横に来ても女性は気が付いていない様子。
そこまで音に集中できるもの?
「歩道を歩いてください」とマイクで注意された。

女性はすぐ歩道に移動した。
まだ信号待ちをしていた自分は、その後の彼女の様子を見ていた。
まだ音に没頭しながら歩いており、更に踊りの動きが激しくなった。

パトカーに注意されても、はっと我に返る様な様子は見られなかった。
 あのまま、無事に帰宅したであろうことを祈るが、
歩道であっても、後ろから自転車が突っ込んで来たり、
スマホを見ている人とぶつかったり、
電柱にぶつかったり、転倒したりと危険はいっぱいだ。

自分も、散歩する時イヤホンで音楽を聴きながら歩こうかなと思ったりする。
この歳で転倒するのは危険だし、
骨折してそのまま後遺症が残ったら嫌なのでやめている。
周囲をよく見て、車などの音も聞いて、
気を付けながら歩く様にしなくてはね。



ああ疲れた。

最近、車のスマートキーの電池が切れかかっている気がして
電池をいつでも交換出来るように買っておいた。
今朝早く、車に乗ろうとしたらキーが反応しない。
ついに電池切れかと思い、交換は簡単なので
時間もまだあったし、やっておこうと家の中に戻った。

車を予備鍵で開けると、キーレスで閉めた後だから
けたたましい警報がなるのが嫌だった。
すぐにエンジンをかければ音は止まるけど
休日の早朝に、うるさい音を立てたくない。

まずはリモコンの蓋を開ける。
スライドできるはずが、固くて動かない。
煖房を切っていたので、家の中は寒い。
すぐ終わると思い、そのまま続けた。

一瞬で開くはずの外蓋に時間がかかった。
次は極小のネジ4個で止められた中蓋を外す。
精密ドライバーを出して、外す作業開始。
ネジ2個はすぐに取れたが、あと2個が固くて斜めにきつく締められている。
しかも金属が柔らかい。
固いなあと力をいれたら穴が潰れた。2個とも。

えーそんなー。これさえ外せば、電池入れ替えるだけなのに、
と焦りだす私。
身体が冷えて来た。

ネットで調べてみたら、同じ事で困っている人は結構いた。
色んなアドバイスがあったが、
道具をそろえてじっくり試さないといけない。
とりあえず、用をすませ帰宅してから試そうと決めた。

試しにスマートキーを使ったら、まだ使えた。ホッ。
電池がまだ少し残っていて、ムラがあるのだろう。
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用をすませて帰宅後、さあ挑戦。大げさだけど
ネジをはずせないと、お店に持って行くしかない。
もし、新品交換となったら高い。
壊れている訳でもないし、ネジ2個のせいでそんなお金使いたくない。

ネジがあまりにも小さく、
枠が邪魔してペンチではさめない。
でも、ペンチではさんで回すしか方法は無さそうだ。

ネジの周囲は柔らかいプラスティックなので、
マイナスドライバーで、がりがりと丸く削った。
中蓋だから、多少傷がついても見えないし、気にしない。
ラジオペンチはごつくて無理。
そこで、ミニ四駆に使う様な古い小さなペンチを見つけ、
それでどうにか挟んで回した。

2個ともそれでやっと外れた。
そのネジはもう使えないけど、
似た様なネジを見つけてつけるか
テープでとめれば大丈夫そう。
2個はちゃんと止められるし、中蓋は動かない。

困った時は諦めず色々やってみるのが実は好きだったりする。
解決した時の快感が最高だから(笑)

無事に電池は交換できて一安心。

朝、身体を冷やしたので、せっかく治まっていた腰痛が復活した。
冷えが大敵だと痛感した。
疲れたのは、腰痛のせいもある。
早速、ホッカイロを腰に貼った。


鹿児島大の教授らが発表したある論文の記事(神戸新聞)をネットで目にした。
「 陰謀論を信じる人の傾向調査」についてで、詳しい内容は出ていなかったが、
「論理的思考や社会への不満の強さが強い人ほど、陰謀論を信じやすい傾向にある」
とあった。
やはりそうか、と納得した。

SNSでのデマや嘘を信じやすい=陰謀論を信じる傾向
「デマや嘘に騙されない様に、論理的、分析的な思考を高める事が必要」とのこと。

夫がまさにこのタイプ。
私なりに夫について分析すると、

「論理的思考ができず、根拠のない自惚れのみで生きている」
だから失敗→自分は悪くないと周囲のせいにする。
→失敗の繰り返し→自分は嫉妬され、妨害されていると社会に不満を持ち続ける。
→世の中の普通に生活している人への嫉妬が強い。
→叩きやすい相手(公務員、マスコミ、女性、年下)を批判する。
→自分が負け組なのはおかしい。
→いっそのこと、皆不幸になればいいと望む。
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陰謀論を信じると、夫は救われるのだろう。

「世の中の人間は愚かだから、こんな陰謀があるなんて知らないし、騙されている。
自分は賢いから裏の世界を知っている。選ばれた賢い人間である。」
と思い込むことでプライドが満たされるのだろう。

幸せが何であるかわからない可哀想な人。
私から見れば、そこまで追い詰められたかと思う。
追い詰めたのは夫自身。自業自得。

これ一つとっても、益々会話が成り立たない相手になった。

陰謀論を信じる人の中にも、色んなタイプの人がいると思う。
NPDはその傾向にあるのか、もっと詳しい論文があれば読んでみたい。
 


買い物に行くと、老夫婦が目に付く。
自分が意識しているからなのか、
実際多いから目につくのか、わからない。
足元がおぼつかなくて、目の前で急に立ち止まったり、
ぶつかりそうになったりする事も多いからかもしれない。

我が家は、夫婦で買い物なんて物理的に無理だし、例えそばにいても一緒にいたくない。
でも、それは夫があんな人だからだ。
まともな人だったら、一緒に買い物に行きたい。
空気の様な関係になっていて、そばにいるだけで安心できたと思う。

夫がいない間の子育ては、
自分がしっかりしなくてはと常に緊張感を持ち、
子どもの病気や怪我、心配事も、1人で仕事をしながら抱え込んだ。

そんな経験を夫はしていないし、共感力も想像力も無い。
むしろ、妻を虐めることが自分の価値を高めて快感だった様だ。
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子どもより、自分を常に優先したい歪んだ自己愛。
親としての無償の愛を持っていない。
世の中全ての人が、自分に無償の愛と犠牲を払うべきだと
心の奥底で思っている。

一歩間違うと、権力を持ったら最悪の独裁者になるタイプ。
SNSでは、独裁者を支持しているから、
やはり同じ様な性質を持つ者に魅かれるのだろう。

NPDの存在は、もっと世の中に広く知られた方が良いと思う。

表の顔が違い過ぎるので、見極めが難しいのが問題だ。

私自身の体験で、夫を分析してみて、
今思えば、ここが変だった、この時に離れるべきだったと思える
タイミングを記憶から引き出して整理してみようかなと思っている。
                   


夫がいつ、ふいに帰宅するかと思うと気分が悪くなる。
今では、夫の方が立場が弱く、逆転していると言えばそうなのだが、
顔を見るどころか思い出すのも嫌だ。

かなり前の出来事。
帰宅した時に、私に堂々と大きな嘘を言った直後、
私から証拠を突きつけられて嘘がばれ、黙り込んでしまった事があった。
その後には何も無かったかのように平然としていた。
当時は子どもがいたから、子どもの相手をして誤魔化していた。

いつも言い訳を準備しているけど、
あの時は、予想外の反応だったのだろう。
簡単に妻子を騙せると思い込んでいたのだ。
別居先なら、無視して連絡を絶てばいいからやめられない。

その後も、離れていることを良い事に嘘を積み重ねてきた。
もう何が何だかわからなくなっているのかも。
もう一つは、こちらが請求した支払いを無視して私に立て替えさせているお金のこと。
引っ越しをしたのに、未だに教えない事も聞かれたら困るのだろう。

人のせいにする人なので、私からは否定的な事は何も言わないし、
そちらに行きたいとあえて言っているほどだ。予想通り無視される。

いっそ「このまま別居継続。二度と同居しない」と
決めてしまえば最高だ。
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もし私から提案したら、待ってましたと夫は全部私のせいにし、被害者ぶる。
自分は家族を大事にしているから離れたくない、
妻が家族を崩壊させたいというなら、
条件付きで聞いてやってもいい、みたいな風に。
全く違う話に作り変える。

NPDはそういう事をするらしい。
自分が得をすることしか頭に無い。

ターゲットを見つけては失い、敵を増やし、
結局誰も相手してくれない孤独な末路になることだろう。
老後が目の前になって、焦っているはず。

かと言って計画性もなく、だらしなく自分には浪費する。
困ったら妻子にどうにかさせるとあてにしている。

それにしても、自分の意志で子どもとは一緒に暮らさず、
お金がかかると嫌味を言っていたのを忘れたのか、
よく父親面ができるものだ。

妻子が苦しめば苦しむむほど喜んでいた夫。
今は、その計算が狂い何もかも失敗している。
上辺は成功者の振りで世間を騙している様だが。

父が元気なうちは、夫に対して何もしないつもり。
いざ行動するその日まで、この平和が続きますように。



持ち帰ったお宝品の中に、同人誌10部がある。
学生時代の友人の中に、小説を書くのが趣味の、自称?文学青年ぽい人がいた。
私も当時は本が好きだったのと同じビートルズ好きで、
彼は唯一趣味の話が合う相手だった。

彼から「小説好きな仲間で同人誌を作る事になったので読まない?」
と、発行する度に私に渡してくれた。
連載を書いていた彼は、照れくさそうに感想を聞いてきた。
私は何て答えていたのだろう、覚えていない。

そんな記憶も、段ボールを開けるまですっかり忘れていた。
紙の色は黄色くなっていたが、綺麗な状態。
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当時の私は自分に自信が持てず、サークルに入ったものの
人と接するのが苦手で、仲良しの友人以外とはうまく話せなかった。
そんな私でも馬鹿にせずに接してくれる有難い存在だった。

あれから何十年。
彼にとってこの冊子はどんな存在なのだろう、
今思い出してどんな風に思うのだろうと興味が湧いた。
もしかしたら、是非それが欲しいと言われたら送ってあげたいし、
近況も知りたいと思い、メールをしてみることに。
年賀状は今までやり取りしているので抵抗は無い。

元気なのだろうか、病気していないだろうかと
一瞬心配したが、すぐに元気だと返信が来た。

「懐かしい、自分は全部捨ててしまって何も残っていない。
どんな事を書いていたか覚えていない、変な事書いていないか気になる。
思い出の品を持っていて羨ましい、大事にしてね」
との事だった。
ビートルズの話題などもやり取りした。

彼との会話の中身は、あの頃と何も変わらず同じ。
お互い歳はとり色々な経験はしたけれど、
本質はあの頃のままということを確認できた気がした。

父が捨てなかった段ボールの中から
思いがけず、懐かしい友人の近況まで知る事できて良かった。Σ(=゚ω゚=;)


実家で捨てたはずの古い段ボール2個の中は、ほとんどがゴミ。
学生時代の物は自分で整理し、捨ててほしいと置いて行ったもの。
何十年前になるのだろう。埃をかぶって触るのも嫌だ。
当時はいらないと思ったが、今見ると、古すぎて逆にお宝になりそうな物があった。
少しだけ持ち帰り、残りは弟に処分をお願いした。

ゴミのほとんどが小学校時代のテストのプリントやノート。
捨てようとしてぐちゃぐちゃに袋に突っ込んだままの状態。
捨てると言うか、当時は庭で燃やしていた。まだそれができた時代。

小学校のプリント類の処分は、親の仕事では?
おそらく私か、母が整理して処分しようとまとめていた物だ。

父は母を支配し、ゴミも捨てさせず、親のやるべき仕事をしないで
今頃になって、私に整理させるのかと少し腹が立ってきた。
いくら昔の物の無かった時代の人だからといっても、
そんな人ばかりじゃない。整理する事の重要性がわかってない。
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弟が父のいない所でため息をついていた。
「人が捨てた物を勝手に保管しといて、今頃邪魔だから持って帰れは無いだろう。
その前に自分の物を処分すればいいのに。」
本当にそう思う。

父は、自分がいなくなった後の我々の苦労をわかっていない。
荒れ果てた実家と遠い僻地の父の実家までも、管理させようと思っている。
親の思い出がいっぱいだと我々が喜んで残すと思っている。

誰かが住むにしても、汚くなりすぎ、古すぎて改修にお金がかかる。
その前に、父の残した荷物の処分をしないと寝る場所も無い。
水回りも汚い。母がいなくなってから一気に家がだめになった。
売り払うにしても、片付けにお金と労力がいる。
田舎では、赤字になるだろう。

今の実家は、居間も座るスペースも無い。
母が残っていたら、逆に綺麗に広々となっていただろうに。

持ち帰ったお宝的な書類は、学生時代の懐かしい品。
捨てたと思っていたし、忘れて居た物だから無くても良かった物ではあるけど。
天気が良かったので、陽に干して当時のアルバムに挟んでおいた。
ちょっとだけ、タイムスリップした気分になれた。
そこだけは、父に感謝しておこう。


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