相談後、Aさんは、すぐに調停を申請し、約半年かかって離婚にこぎつけた。

調停委員は二人、男性と女性。50~60代だったそうだ。

聞いていた通り、男性の調停委員は、DVを知らないのか理解を示さず、

「あなたに原因があるんじゃないの?」とか、旦那さんの嘘や言い訳を信じ、

「そういう事を言うから旦那さんがそうなるんじゃないの?」という言葉をAさんに投げかけ、旦那さんの言い分を聞く様に説教される時もあったようだ。
なかなか話が進まず、Aさんの旦那さんは自己弁護に走り、DVも相手に原因があると相手のせいにしていた。

Aさんの旦那さんは、出産で里帰りしていた間の不貞もあった。
それについてはAさんが証拠を持っていたので、DVより、不貞を理由にした方が話が早く進んだようだ。

しかし、AさんはDVを理由に離婚したかったようだ。

役所に配置してあるDVについてのチラシを調停に持参し、男性の調停委員に見せたところ、そこから少し態度が変わったらしい。

女性の委員の方が何かとかばってくれ、話をよく聞いてくれ、優しかったのが救われたとの事だった。

結果的に、慰謝料がもらえ、希望より少なかったが、養育費ももらえる結果となった。

最後の日には、公正証書できちんと書類を作成してもらえた為、旦那さんは、今のところきちんと払っているそうだ。


心の準備はできていたものの、やはりDV被害者を責めるような男性調停委員の無神経な言葉はAさんの不安を煽り、心を傷つけた。

すべてが終わってから、家裁の苦情受付に、素直な感想を話したそうだ。
男性調停員から言われた無神経な言葉、DVの事を知らなかった事、などを伝えたと言う。

すると「それは申し訳ない事をしました。途中からでも申し出てくださったら、調停委員を代える事もできたのですが。」と家裁の職員から謝られたという。

これは情報として知っておいた方が良い。
調停員にも色んな方がおられるから。

結果がまあまあ納得いけたから良かったのだが、こういう事もある事を覚悟しなきゃいけないんだなと勉強になった。


調停をする様な相手と出会わないのが一番ベストなのだけど。


 知っておきたい!調停で、調停員に納得のいかない対応をされたら、裁判所に相談してみよう。