りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

結婚する前に違和感を感じた事もあった人となぜ結婚してしまったのだろうと、思う。

前にも書いたが、その当時の自分の精神状態が弱かったからだと思う。

そして、今のように、DVとかモラハラの言葉すら世の中に認知されていない時代。


単なる性格、個性、誰にでも欠点はある。自分にだってあるし、いちいちこだわっていたら誰ともつきあえなくなる。自分は我慢が足りないのかもしれない、相手の良いところをみていけばいいじゃないか。

結婚に対して、そういう考えで踏み切る事が美徳みたいに思っていた。


結婚前に喧嘩して、もう会わないと言った後でも、夫はいつも何事も無かった様に笑顔で接触してきた。

無視して避けていても、友人に私の居場所をうまく聞き出して、いきなり訪ねてきたり。

ある時は、職場からの帰り道に、待ち伏せされたりした。

自分への愛情がそれだけ強いのだと思ってしまった。

その誤解がいけなかった。


今だからわかるのだ。私に愛情があるふりをしていたが、そうではなくて、その時は、私しか利用できる人間がいなかっただけだと。

そして、そこからが自己愛の強い夫の特徴なのだが、「相手がなぜ怒っているのかわからないふり」をする。

「そんな事を怒っていたのか。なあんだ。僕がそんな事言ったっけ。覚えてないなあ。どうかしていたんだ。自分で自分が嫌になるよー。あの時は、仕事のストレスがたまっていて~」

みたいな調子の良い事を並べて、笑顔で上手にごまかす。

「もうそんな馬鹿な事しないよ。」と言うので、信じてしまう。

が、それは嘘で、再び同じことの繰り返し。

モラハラ、DVをする人は、サイクルがあって、相手を傷つけた後に必ずこういった甘い態度でごまかす為、被害者は沼にはまっていく。

   ☆DVのサイクル

蓄積期=ストレスを溜めている時期(相手が自分の思い通りにならなかったりしてピリピリと神経質になっている)⤵

爆発期=突然爆発し、ストレスを発散する。暴力をふるったり、自分の支配下に置くようコントロールする為に、恐怖心や無力感を植え付ける。⤵
   
安定期(ハネムーン期)=ストレスが発散され、安定する。謝ったり、プレゼントをしたり「もう二度としない」などと謝ったりする。再びストレスが蓄積され始め、次の蓄積期へと移行していく。⤵
繰り返し


結婚していなくても、独身同士のDVもある。

安定期の時に、もうやらないと反省する相手の態度に心が揺れ、自分も元々好きな気持ちがあることから、相手が変わる事に期待し、信じようとしてしまう。
それが被害者がDVから逃れられなくなる怖さなのだ。

相手にDVの気配を感じ、結婚を前にしてから人に相談しても、周りの目上の人達から「欠点を見ないで長所をみないと」とか「結婚は我慢して添い遂げるもの」といった一般的な考えを話される事が多い。

なかなか、相手の本質を見抜く事も、見抜く自信もないので、結局自分で自分を説得してしまう。

今なら、もし、似たような理由で、結婚や交際を迷う人がいたら、自分が納得するまで待った方がよいと言いたい。

直感的に、相手にぞっとするような恐怖感、違和感を感じたら、どんなに優しく、優秀な人でも、その不快感に悩む時がくる。それに耐えていく覚悟ができるかどうかだと思う。

「結婚したら、変わる」「子供が生まれたら変わる」、なんてありえない。人の本質はかわらない。


本人が、変わりたいと思って、努力すればいいかもしれない。が、いつかは爆発すると思う。
 

モラハラ、DVにも色んなパターンがある。


暴力、暴言を毎日浴びせられ、殺されるかもしれないと思うほどのDVに悩んでいる方や、必死の抵抗でやっと脱出できた方、どんなに沢山おられることか。


そんな方に比べれば、私の場合なぞ。軽い、甘いと思われるかもしれない。


何度も書いているが、本人は”自分は優しい、いい夫を頑張ってやっている”と思い込んでいる。
全く自覚がない。

だから、こちらの気持ちは無視で、え?というような、言葉を場違いに言ってくる。

「僕たちはいい夫婦だよね」とか、「僕はよく人から良い旦那さんだと言われている」とか、「僕ほど家族の為に頑張っている父親はいない」みたいな事を、モラハラした後に、平然と言ってくる。

急に優しい言葉をメールしてきたりもする。


おそらく、この不自然な優しい言葉に乗せられ続けると、共依存にはまりこむのではないかと思う。


うわべは激しい暴力も暴言もない、だから、「その程度で、モラハラとかDVではない」ということにはならない。

今はこんな事を言う私だが、少し前までは「自分が何とかしよう、自分が頑張ればいいんだ」と無理していた。夫の言葉を信じていた。

次第に、あれも嘘、これも嘘、家族には嘘でごまかし、自分の利益や欲望を優先していた事がわかってから、「もう騙されない」と決めた。

これは、経済的DV,モラハラなんだと自分の心の中で決定。対策を考えることにした。

私がそう思っている事も知らない夫は、何もなかった様にマイペースで楽しそうにやっている。

かつて、「あなたの今の言動は、モラハラだよ。経済的DVもしているよね」と言った事がある。

無反応だった。おそらく「何を言っているのだろう、こんな良い旦那さんに向かって。そっちがモラハラしてるじゃないか」と思ったに違いない。


私が何を訴えても「文句ばかり言っておかしいのはそっちだ。僕を評価する人が沢山いるし、僕は家族の犠牲になってきたのだから、感謝するべきだろう。人の見かたがおかしいのではないか。もっと勉強しろよ」と言うだけなのだ。

家族への責任感を持ってほしいと訴えても、つまらない我儘な文句としかとらえず、本人は聞き流してしまう。

加害者に対してのカウンセリングもあるようだが、うちの場合は自分が加害者だと自覚する事はないだろう。

むやみに相手にわかってもらおうとか、改善を望むと、とんでもない反撃がきて更に傷つくだけなのだ。話し合いで解決することは無理だと私は諦めた。

こういう自己愛の強い、モラハラをする人は、人の気持ちや、自分の行動を客観的に見る事ができないと諦め、こちらが対処する方法を考えるしか自分を守る手段はなさそうである。



子供さんが就職するのを待って、H子は離婚を言い出した。


別居している間、ご主人から電話で「お前のせいで、自分の生活費が無くなり、お袋の年金の世話になってるんだぞ。お袋に謝れ!」と言われたそうだ。


それまでの彼女なら、言い返さず、黙って耐えたのだが、別居して目が覚めていた。


「何いってんの!お金が無いのはあなたのせいでしょ!いい加減にして!」

と、結婚以来初めて言い返したんだそうだ。


それが、かなりDV旦那さんにはこたえたらしい。抵抗していた離婚話はとんとんと進んだ。


セレブな生活をしていたご婦人だったのが、突然ドン底に落ちて、最初は世間体を気にして、何とか繕っていたようだが、次第にそんな余裕もなくなっていつしか、心と体を病む入り口で何とか踏みとどまれたのだ。


不幸な現実から抜け出せたきっかけは、彼女が役所に相談に行ったことだろう。


鬱になって、病院で別居を勧められたことも良かった。彼女が行動的で、社交的で素直に相談できたのも救いだった。


自分がDVにどっぷりはまっていて、一人で苦しんでいた事に気が付くことができた。
DVをする人間は、「お前が悪い」と責める為、被害者は洗脳され、逃げだす力も奪われる。



当時私は、彼女の話を聞くのが精一杯で、自分の事など話せる状態ではなかった。


この友人から、色々学ぶ事は多い。

 
参考☆どんな事でも、心配事があったらまずお役所に行ってみよう。相談に乗ってもらえる。解決のヒントを貰える事もある。

H子宅は、税金も払えなくなっていた。

ご主人は借金を申し込もうとして、それが原因で断られた。帰宅して「お前が税金払っていないから金借りられなかったじゃないか!」とどなられたらしい。ご主人は、彼女が何か言おうものならどなりちらし、暴言を吐くので、彼女は何も言い返せない。


その時から、彼女は幻覚が見え始め、体調が悪くなっていた。

妻が仕事しているのに、夕方洗濯物を取り入れていないのが気に入らないと、庭に洗濯物を投げていたりする旦那さんだった。


ついに、役所が動いてくれ、ご主人に説教してくれたらしい。「あなたは人間のクズですよ」と反省のない態度を見て、言ってくれたそうだ。


医師にも、すぐに別居するように言われ、彼女は実家に逃げ帰った。




参考☆医師や、役所に全てを話し、相談した事が良かった。客観的に相談者の立場を自覚させてくれ、解決の為のアドバイスをくれる。傷が深くならないように考えてくれる。

友人H子の話だが、県外の故郷に帰って以来、お互いなかなか会えずにいる。
一人暮らしで働きながら、次の人生を楽しみ、頑張っている様だ。


彼女が離婚するまでには、壮絶な戦いがあった。



彼女は、結婚するまでは、「こんなに幸せでいいのかな」と思える人生だったそうだ。

彼女のプラス思考と明るさ、さっぱりした性格に加えて愛情深いご両親という素敵な 環境で育ったからだろう。


大企業に勤めるエリートのご主人と結婚し、バブル期にはご主人は単身赴任になり、子供と二人で気楽で楽しいセレブな生活を過ごしていた。



彼女が幸せと思っていたのはそこまでだったそうだ。



このご主人も豹変したらしい。典型的なDV夫だったという。 高給で、単身赴任だったから我慢できたと言っていた。

バブル期に、ご主人が会社を辞め、赴任先で起業したが失敗、バブルははじけ、赴任先から借金まみれで帰ってきたという。
義両親との2世帯住宅を建てたばかりだった。



それからは、地獄の日々。

プライドの高いご主人は、仕事もせず、家でゲームをして引きこもった。友人は、朝から晩まで働いて生活費を稼いだ。

子供さんは大学に入ったばかりだった。


ご主人に働いてほしいと訴えても、「子供は退学させればいい」と言われる。

パチンコ代など小遣いを親に貰い、たまにアルバイトをして、辞めてを繰り返し、ほとんど家にこもっていたとか。


あまりに情けない息子の姿に、義両親は嫁と孫の為に協力してくれた。


彼女は義両親に大切にされていたのが救いだった。



ご主人の借金がかなりの額あり、家のローンも負担だったため、役所に相談にいき、そこで彼女は、「ご主人にDVされているんですね」と言われたそうだ。


その時初めて自分がDV被害者なのだと気が付くことになる。

旦那様が、「単身赴任」というのと、「別居」というのでは、印象が違う。

夫は、「自分は単身赴任」と周りには話しているようだ。

私は、「強制された別居」と思っている。           

単身赴任…会社命令で転勤になり、家族を連れていけない場合、やむを得ず、夫だけが赴任。家賃などの費用は会社が負担。
別居…  仕事の都合とか関係なく、単に夫婦が別々に暮らすこ
と。


夫は、自分や他人にはこう話している。~「自分を評価する他社から引き抜かれた。会社が遠い土地にあったので、仕方なく単身赴任で引っ越した。家族を養う為にそれが最適な判断だった。」

なるほど。それが真実なら誰でも納得する。引き抜かれたは嘘だ。

仕事を失敗し、敵を作り、そんな現実から逃げただけだ。

最初はそこから始まった。その時までは仕方がないと自分も納得していた。

が、その後からが問題だった。

行った先で内緒で何回も転職していた。

向こうでも、トラブルを起こす度に、こちらに逃げ帰ってきた事もあったが、家族を養わないといけないという現実にぶつかると、すぐにまた逃げる様に別居先に戻っていった。

転職は全て事後報告。居場所がわからない時もあった。

経済状態はずっと不安定。結婚以来一度もまともに生活費を貰った事が無い。

次第に経済的DVやモラハラと言えるような事が始まる。本人はそういう記憶は消えるようで、自分ほど良い夫はいないと自分で言う。


家族の人生を左右する大事な事を相談無しに実行するとは。ありえないことだ。
だが、夫は「自分の何が問題か、わからない」と言う。

何回話し合おうとしても、こちらの気持ちを話しても、「あんたたちのせいでこうなったんだろう。こっちの気持ちをわかってないのはそっちの方。文句あるなら働くのやめてもいいんだよ。そうなってもいいのか」と責める。

自分が家族の長としての責任から逃げ、自由に生きたいという本音から目をそらさせる。


全て自分の失敗だけは誰かのせい。だそうで、自分のしてきた事は絶対正しい、誰よりも秀れているからだと自信を見せる。

夫は、責任をとるとか、失敗を認める事ができない。転々と現実から逃避する、実は弱い人だと思う。


だから何度も同じ失敗を繰り返す。

流石にもう人のせいにしても、誰も信じない。だから何も過去を知らない人の所に移り、同じ生き方をする。そこでまた敵を作りまた逃げるの繰り返しだ。

子供たちは、父親とほとんど暮らした時間もなく、苦労させられたが、反面教師としてたくましく育っているのが救い。

夫だけではなく、世の中にはこういった「自己愛の強い人」がいる。相手は変わらない。

自分がうまく対処するしかうまく付き合っていく方法は無いと思う。

楽しく生きるには、自分の気持ち、生き方を変えるしかないのだ。


相手に期待すればするほど、疲れ、病んでしまうだけだ。

他人なら離れてしまえばよいのだが、身内となるとそうもいかない。

自分で対策を考え、相手に振り回されない様にうまく対応しなければならないのだ。

文句を言いたくなるのをこらえるというのは大変だ。

離れているからまだ私は救われているのだと思う事にしている。同居していてもっと苦労している奥様から見れば羨ましいと言われそうだ。

今となればこれで良かった。と思う事にしている。

そもそも、それでは結婚した意味はないのだが(笑)。

我が家みたいなお宅、もっと複雑な事情を抱えたお宅も多いだろう。

こんな家庭もあるという事、自分の知っている範囲の知人の話題、小説と言うには駄作だが、色んなお宅があると、このブログで少しでも気晴らしになればうれしい。

人生色々…色んな知人のお話も、これから書いて行きたいと思う。

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