りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

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M君のこと

授業が始まるまで、少し時間があった。私の前に座ったM君が、いつ振り向いてお金を返すのかと、私とI子は待っていた。周りの目もあるし、終わってから外でこっそりお金を渡す気かなあとか考えながら、M君にどういう態度をとればよいのか戸惑った。M君が振り向いて、こっちに

I子は早速M君に話した。こんなやりとりをしたという。I子「この前、りんごと出かけた時に、全部奢ってもらったって喜んでいたじゃない?あれ、どういういきさつでそうなったの?」M君「どうしてそんな事をきくの?楽しかったんだからいいじゃない。」I子「りんごが田舎から少

 続き私の態度がそっけなくなったのを見ても、M君は何も気づいてない様に見えた。それともわかっているけどとぼけているのか。そんな2人の様子に気が付いた友人のI子が、私に聞いてきた。「最近、M君を避けてるよね。喧嘩でもしたの?皆勝手な想像して噂しているわよ。」と

 続き まさか夕飯までお金を払わす気かと驚いた。でも、彼は「貸して」と言っているのだ。「払って」と言っている訳ではないのだ。財布にはぎりぎりお金が残っていた。私は断った。「もうアパートそこだし、帰る。」と言った。するとM君は、「もっと一緒にいたいからさ、一

遠い昔のお話。今でも年賀状だけは届く古い友人M君。学生時代に一時期だけ仲良しだった男友達。友達というだけで、付き合っていた訳でもない。一時期気が合い、アパートも近く、たまに一緒に電車に乗って遊びに出かけたりした事があった。周りは面白がってひやかしていたが、

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