りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

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O恵の結婚

その後、O恵から手紙が何度か届くようになった。お金の話が多かった。近所の旦那さんの収入がうちより多いとか、株を買ったとか。専業主婦で、財テクに励んでいるようだった。「私の貯金も増えてきたの。絶対生活費には使わないわ。私のお金は私のものよ。主人のお金も私のも

手紙には、お見合い結婚だったと書いてあった。やはり相手に対する条件は(懲りずに?)しっかりだしたそうだ。「あれから、なかなかぴったり合う人が見つからなかったの。主人は長男という事以外、条件にぴったりの人だったのよ。だけど長男でも、実家は遠いし、弟が跡を継
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O恵の話は続く。「私は周囲から祝福されて会社も辞めたのよ。今更結婚をやめるなんて事できない。何故、嘘をついていたの?ひどい!」O恵は、怒りで一杯になり、婚約者に詰め寄った。「私は絶対同居しませんと最初に条件にだしていたはずです。それをあなたが承諾したからお

後にO恵から直接聞いた破談の理由は、こうだった。結婚式の打ち合わせでO恵と婚約者が会う回数が増えてきたのだが、会うたびに相手の様子がおかしくなった。心ここにあらず、表情も暗い、結婚する気がないのでは?と思えるほど。何か心配事でもあるのでは?と問いただしたと

当時の私は、結婚なんて全く頭になく、まずは仕事優先で、そのうち好きになった人と自然に一緒になるものと思い込んでいた。相手が恋愛対象でないのに、条件さえあえば結婚できるという感覚が不思議だった。そうはいっても、O恵にとっては生理的に嫌な相手ではなかったのだ

「3回しか会ってないのに、決めていいの?本当に大丈夫なの?」と言う人もいたが、余計なお節介だし、本人が良いのだから周りがとやかく言うのも失礼よねと陰で話す人が多かった。O恵は、寿退社するのが嬉しそうだったが、これから戦力になってもらうつもりの上司たちは、

新卒で入社してすぐに、同じ部署に配属された同期のO恵は結婚に成功した人だと思う。彼女は勝ち組、私は負け組なのは明らか。今になって、彼女に学んでも遅いが、O恵の結婚成功への道のりを自分の知っている範囲で振り返ってみる事にする。入社後、担当の課は違ったので、O恵

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