夜中にふと目が覚めた。

右手の真ん中の3本の指が痛い。押しつぶされて感覚が無い様な軽い痛み。

おそらくへんな格好で寝ていたのだろう。親指と小指は何ともないし、3本も動かしているうちに感覚が戻って来た。

左側を下に寝ていたのに、右手をどこに押しつぶしていたのか。よくわからない。

母の病気があってから、少し病気や怪我に対して敏感になってきた。

痺れは脳梗塞じゃないかとか、すぐに頭をよぎる。
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笠井アナウンサーの病気は、母と同じものだった。

他の病気の検査をきっかけに精密検査をしてわかったという。
母も、リンパ腫がたまたま小腸にできて、腸閉塞をおこしたからわかったわけで、別の場所だったら気が付かないまま悪化していたかもしれない。

肩が痛いと訴え、食欲が全くなくなっていて、電話の声の張りも無くなり、私は嫌な予感がしていた。母に「無理しないで。何か病気かも」と言っていたが、いつもの全否定で軽くあしらわれた。

近くにいる父や弟は、激しい腹痛を母が訴えても「ただの胃痛だ」と放置していたと後から聞いた。

私の意見よりも男性の意志を尊重する母は、二人の言いなりに我慢をしていた。
もし、私が現場にいて、救急車をよぼうと言っても、母は父と弟の言う通りにすると言っていたのかもしれない。
その点は自業自得なのだが。そういう事があっても、まだ私の意見はきいてもらえそうにない。

母は、薬の効果があって、元気になっている。
高齢で、持病が無かった事も幸いしている。

リンパ腫は薬が効きやすいのだという事は実感した。

自分も、いつ突然にどんな病気が見つかるかわからないのだと、最近気になる。

人間ドックに毎年かかっていても、発見されない病気もあるということだ。
だから、ちょっと寝相が悪くて手がしびれただけで、脳梗塞じゃないかと不安になったりする。


子どもさんが独立して遠い土地で暮らし、1人暮らしになっている知人は、夜が怖いみたいに話していた。「私は孤独死だわ」が口癖になっている。
私もいつかそうなるのだろうか。

子育てに追われていた時は、早く1人になりたい、気楽で自由な生活がしたいと思っていたが、いざそうなると不安になるものだろうな。
昨夜は、その気持ちがわかる気がした。