続き

  

せっかく良くなっていた体調が、またおかしくなってきた。

前は夫が原因だったのに、更に会社の事がストレスになって来た様だった。
自分では意識していないつもりでも、身体が反応する。

若い時はどんな事も身体にでる事は無かった。何て自分はストレスに強いのだろうと思っていたが、結婚してからのストレスは、若い時とは比べものにならないレベルで、何しろ子どもの人生や生活もかかっている訳だから、それは当然だ。
自分一人ではどうにもできない辛さ、追いつめられた感が強かった。
夫の件が無ければ、会社の事なんてどうってことは無かったはず。

根本にいつも夫からのストレスを抱えているので、自分の根元がぼろぼろになっていたのだろう。そこへ些細な事でも辛い事や嫌な事があると、普段なら平気な物でも、ダメ押しになってしまう。
自分の弱さが歯がゆかった。

子どもの存在が救いになり、力になっていた。
003ELLY18420_TP_V

ちょこちょこと女性上司がつまらぬ意地悪をしてきたが、やり方が幼稚で、その馬鹿らしさにまた気分が悪くなっていた。

トイレに何回も駆け込んだ。上司はトイレまで追っかけてきて、ドアの前で待ち伏せした。

そして、また仮病と決めつけ、病院に行って結果を報告しろとまで言って来た。

自分が原因とは思っていない。「気がたるんでいるせい」と言う。

上司の周りには、上司の方からご機嫌をとるコネ入社の人と、上司にごまをする人ばかりになった。反発する人は辞める様に仕向けられたり、自分から嫌になり辞めた人もいた。

私も、もう体調を崩す訳にはいかないので、いつか辞めてやると思っていた。だが、新部長や女性上司の笑う顔が浮かぶと悔しくて決心できなかった。

ある日、後輩からメールがきた。
「(私が)辞めると聞いて驚きました。突然どうして辞めるのですか?」
と聞かれた。

誰にもそんな話をしていないのにどうしてそんな話が?辞めるのもまだ決めていないのに。

後輩に「辞める気は無いし、そんな話も誰にも言った事もないよ」と答えると、

「噂が広がり、皆そう思っていますよ。違ったのですか?なら良かったです」と返事が来た。