「食べきれない。」と言われるほど、できるだけ栄養と消化の良さを考えて食事を作り食べてもらっている。

父も、固いものは苦手なので、むしろ食べやすくなり、良く食べてくれる様になった。
私がいるうちに少しでも太ってもらいたいものだ。

買い物は弟に車をだしてもらい、まとめて買うことにする。

嫁は全く存在感はないが、弟を通じて私に何かやらせようとしているようだ。

行動はせず、口だけはだしたいらしい。

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介護の事は少なくても弟たちより詳しいつもり。勉強してきた。

高齢者むけ料理は慣れている。頭にメニューがあり、食材を色々選んでいると弟が口をだしてくる。嫁がこうしろと言っていると。

これを作れと言っているから作れと。

は?なら自分で作りにきたらよいのに。退院当日も顔も見せず、余命宣告されている母が自分で家事をしていた。

すぐそばに住んでいても、一度も実家の台所にたったことがなく。母にご飯を作らせてきた夫婦。

まさかここまで徹底してやらないとは。

行動したくないなら、それでも良いが、口をだすのはあまりに失礼だろう。

弟も馬鹿だ。正直に言わなくてもいいのに。嫁が気にしてくれているとアピールしているつもりだろうが逆効果だ。

弟のいう事は聞き流し、好きにやっている。

それでも、私は永遠に実家にいれるわけじゃない。いない間、どうすんだろう。

おそらく、父が最悪な料理をつくって、母も衰弱してしまうのでは。

弟が何か買ってきて置いて帰るのが精一杯だろう。台所にどんなに洗い物があろうが、母が寝ていようが、ゴミだらけであろうが、何もしないで帰る。嫁さんは口で命令はするが、家にすら入らない。入ってしまうと、やらなきゃならなくなるからだろう。

でもさ、ずっと子どもを両親に預けて、休みも子どもをあづけたまま自分だけ遊びに行っていたよね。
いつもお客様で、母を家政婦扱いしてきたよね。それで、親が困った時は知らん顔できるのかなあ。
今の自分たちの優雅な生活は、両親の協力が無ければ絶対に成り立たなかったはず。

逆に私は、冷たく突き放された事が多かった。
こんなに息子と娘では、可愛さや待遇が違うのかと悲しかったよ。
で、こうなるわけ?


外出の時は、車をだしてくれ、付き添うのは本当に弟の存在は助かる。

でも、いくら病院に付き添っても、自宅でまともな生活ができなければ意味が無い。

最悪、私は帰宅できなくなるかもしれない。

東京にいる友人からメールがきた。

今実家にいる事を話すと、彼女は、10年前にお母さんの介護を続け、お姉さんも続けて亡くされたそうだ。私より頑張って大変な経験をしたんだなあと思う。
いつかゆっくり会って話したい友人の1人だ。

実家はうちよりかなり離れていて、行き来が大変だったそうだ。親を看取るという年齢になっているということを実感する。

うちは、両親が長生きで、世話をするのが遅いくらいだろう。

子どもの手が離れた頃で助かった。子どもに迷惑をかけずにきた親だと思う。迷惑をかけてきたのは私の方だったから。


それにしても、母が「日に日に快調になってるわ。病気が良くなっていくのがわかる」と言っている。
普通にご飯を食べ、禁じられても、我慢できず家の周りをウロウロしたり、家事をやろうとする。

本当に病気なの?嘘でしょとしか思えないのだ。

気のせいか、2日前に見た母の顔を今日の顔が違う。やつれていた顔が日に日に明るくなっている。


恐いのは、月曜だ。どうか転移していませんように。