続き


「奥さんは何もかもご存じなのでしょう?聞きましたよ。前に辞めた社員がお宅まで話に行った事を。その事は私しか知りません。副社長は、次は私が邪魔になったのです。

自分が入社する前からいた人間は辞めさせて、自分の気に入った人だけ揃えようとしているのです。ここまで会社を支えてきた社員の気持ちなんか全く考えていませんよ。

社長にも相談しましたが、口ではわかったと言われるだけで、結局彼女の言いなりなのです。社長は、奥さんが何もご存知ないと安心しています。このままでは、あの女性に会社を好きにされてしまいます。」

と必死で訴えていた。


そう言われても、どうしようもないMさん。何も知らないふりをしながら会社の人事に口は出せないし、彼女の事を追い出そうとしても、うまくやらないと逆効果になりかねない。


「これから、何かあれば奥さんに情報を入れます。協力お願いします。」

とお願いされて電話はきれた。

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困り果てたMさん。彼女に何も言えないご主人が情けなく憎たらしかった。


へたすると会社だけでなく、家庭にまでどんな嫌がらせをするかわからない女性だと怖くなった。