続きです。


K美とは高校1年の時、同じクラスだった。

いつも一緒で、家も近かったので、好きな音楽や色んな話をしながら一緒に帰ったりした。

あまり細かい事を気にしないタイプのK美だったので、助かった。
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だからK美とは一生仲良くしていけると信じていた。喧嘩もしたことはないし、うまくいっていた。むしろ、私の事を彼女の方が我慢してくれたのだと思う。


ただ、今思えば、突拍子もない事でK美の言動に戸惑う事はあった。

例えば、お金で人への態度を変える事があるという事。

部活の男子の先輩で、いつも制服が汚れ、ボタンをはずしてだらしなく着ている人がいた。

髪も長くてぼさぼさで、言葉使いも乱暴だった。

K美は「だらしなくて嫌ね」と先輩を嫌っていた。
話しかけられても、知らん顔をするほど。

ところが、ある日のこと、K美が私に興奮して話しかけてきた。

「びっくりしたわ。あのね、彼ってお金持ちのお坊ちゃまだったのよ!てっきり貧しい家の子と思っていたのに、見た目ではわからないわね!」と騒いでいた。


私はその話に関心がなく、「そうなんだ。でも関係ないし」みたいな反応をした。が、その後、部活にいくとK美が驚く行動にでた。


それまで嫌っていた先輩なのに、姿を見つけると走り寄っていき、
「○○さあ~ん!」と笑顔で挨拶したのだ。

先輩はびっくりして、相手にしていなかったと思う。


その後も、K美はどうにかして、先輩と仲良くなろうとすり寄っていた。

私が「今まで嫌っていたのにどうしたの。」と聞くと
「だってお金持ちなのよ!」と言うのだ。そして「最近先輩が素敵に見えてきて、好きになったかも」と言う。

え?意味がわからない。K美はお金持ちなら誰でも好きなのかと驚いた。

そのあからさまな態度の変わり方に驚いたのだ。先輩自身もそうだろう。相手にしていなかった。

それから、K美の様子を観察していると、同級生のお金持ちの女子に対しても、他の子とその子とでは、態度が違う事に気が付いた。

集団で遊んでいても、お金持ちの子が1人いると、K美はその子以外の子に対しては、馬鹿にした態度をとっていた。人がかわるのだ。

お嬢様の子には、態度が良くてとにかく気にいられたいという態度をとり、他の子には命令口調で、お嬢様のご機嫌をとるように指示したりする。

誰も指示を聞くわけがないのだが、K美だけが浮いている感じだった。


K美の家は、元々資産家だったが親が騙されて資産のほとんどを無くした経験があったらしく、親から「お金が大事、お金で人生がかわる」といつも言い聞かされて育ったと聞いていた。

そのせいなのかなと当時は思った。お金持ちの人がいない場所では、誰とでも仲良くするし失礼な態度もとらないので、特に私は気にしなかった。

もう一つ、え?と思う出来事があった。   続く