りんごの嘆き

人生の後半もだいぶ過ぎた主婦りんごの嘆き。これからは自分らしく生きる。最後は笑って終わりたい。

     

最近、動物の番組を見るとペットを飼いたくなる。いつも自分の中で戦いになる。

以前、大事な家族だった犬を看取り、ペットロスがひどく、もう飼わないと決めた。

以前は、近所に猫がうろうろしたり、遊びに来ていたが、ここ何年か全く猫の姿を見ない。猫の鳴き声も聞かなくなった。だから近所の飼い猫たちと触れ合う事もできない。

猫や犬が家にいると、話し相手になってくれる。
具合が悪い時は心配そうに横に来てくれて癒してくれる。不思議な力がある。

言葉は話せないけど、心は通じる。そして性格もそれぞれ違って面白い。

子ども時代は猫を飼っていたが、長生きしなかった。そのかわり祖父の家にいる猫たちと良く遊んだものだ。


動物好きな人を犬や猫は見抜くというが、私の母は、動物に好かれる方だと思う。

誰が触っても懐かず、敵意を燃やし、かみつく猫がいた。
母が近づくとその猫の方からすり寄っていき、甘えだした。他の犬や猫も母には懐いた。

母は、動物が大好きなのだが、心を鬼にして、ペットは飼わないと決めていた。

実は、猫を飼い始めてすぐに、近所の猫嫌いな人にうちの猫が棒で殴られるという事件があった。

それ以来、動物の幸せを考えると、この地区では飼わない方が良いと家族で決めた事もあった。

家の近くで野良猫が泣いたりすると、「ああ、気になって眠れない。誰か飼ってくれないかな」と家で辛そうにしていた。

ペットを飼うというのは、子育てと同じで、きちんと最後まで責任を持つべきだ。その自信が無いなら飼うべきでは無いと思う。
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母のそんな動物好きな面にちゃっかり甘えたのが、弟の家族。

子どもが一人っ子で可哀想だからと、次々と動物を飼うが、ろくに世話もせず、飽きたらぽいと実家に置いて帰った。実家に捨てたと言う方が正しいかも。

これが私なら、母は怒って突き返しただろう。

弟家族には何も言えず、気を使ってばかりの母は、弟たちが実家に捨てた?動物たちを育ててあげていた。

飽きたら実家に押し付ければいいと思っていたのか、子どもにおもちゃを与える感覚でペットを次々と買う弟。

我が子もペットも、面倒になると実家にお世話させたという印象がある。

弟家族が置いていく動物は、さんざん苦労?した後で、突然捨てられたストレスもあり、母がいくら大事にしてもすぐに弱って、寿命が短かったそうだ。


今思えば、動物を大事にしない彼等は、母が病気になった時も同じ行動をするということか。


     

同室に他の患者さんが入院してきて、声が筒抜けの為、電話をかけにくくなったと母が言う。

それにしても思ったより、自由にしている。

シャワーは毎日入れるし、廊下は歩けるし、リハビリはやってもらう。

食事は、全部食べている。1週間過ぎたが、副作用はでていないようだ。

医師が母の様子を見て、驚愕しているそうだ。
「あなたの年齢の人は、本来なら今頃一日寝込んでいますよ。本当にお元気ですね!」と言われたとのこと。

病気が判明した初めの頃、家族への説明が深刻だったのは、一般的な母の年齢の例を頭に入れてのことだったのだろう。

面会、検査を繰り返すうちに、これはちょっと違うぞと、母を看る目に変化がでてきていると思う。

母の声も明るい。抗がん剤を打った人とは思えない。

若い人みたいに、数クール化学療法を繰り返せば、そのうち髪も抜け、だるくなり、体力を奪われていくのかもしれない。
高齢だから弱めの薬と1回だけの化学療法。

以前から、抗がん剤に対して強い抵抗感があった。

再発していない時に、予防の為の治療をする。血液中には癌化したリンパ球が存在している。

再発を恐れてびくびくしながら生活したり、再発した時にはもう治療ができないとか、場所が悪かったとか、苦しみながら緩和ケアで最期を待つのか、どっちを選ぶかということだ。
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母の病気がわかった時、選択を迫られた。

次にまた腸に再発したら、また同じ苦しみを味わう。次は手術はできない、何も食べられなくなり管に繋がれてそのまま痛み止めだけで、命の火が消えるのを待つのか、寝たきりになる覚悟で、抗がん剤治療をするのか。


本人を見ていると、まだまだ元気に日常生活を取り戻せると信じている、その為には抗がん剤も仕方ないのか、と思わざるを得ない。

これまでは、化学療法は寿命を縮めるだけと思っていた。

そうでは無い事もあるんだなと思う。

昨日までピンピンしていたのに、突然重病患者になって、それまでの生活ができなくなるという驚きと不安。まだまだ、現役世代の人や子どもさんが、こんな風になるのはどんなに辛い事だろう。

母は、寿命、老化でこうなったと思えるし、本人もある意味理解していると思う。

昨日、子どもの保育園の時の友人の話になった。
まだ5歳の時、お母さんが脳出血で急死された。

当時、その話は自分もショックだった。まだお母さんに甘えたい、お母さんを必要とする幼い子どもさんを置いて、どんなにか心残りだったろう。

子どもが当時を思い出して言った。
「自分も一緒に泣いたよ。子どもの頃ってさ、お母さんは神様なんだよ。お母さんがいなければ生きていけないと思っていたよ。友達はこれからどうするんだろうって、自分なら途方にくれてパニックになったと思う位、悲しかった。」

そうだよなあ。幼い頃は、生活費がどうのなんてわかる年齢ではないから、「ご飯を作ってくれたり、世話してくれるお母さんがいるから生きていける」と思うのは当然だ。
お母さんから生まれてくるんだものね。

特に我が家は、当時は夫がすでに出て行っているから、我が子は私しか頼る親はいなかったはず。だから余計に母親がいなくなったらどうしようと不安だったに違いない。
そんな事を思い出すと、夫は本当に罪な事をしている。そんな話を夫にしても、喜ぶだけだ。
「そうか俺様の存在価値がわかったか」と。

とりあえず、自分が今日まで生きて来れたことに感謝する。

あともう少し、生きさせてください。と祈ろう。子どもたちの為、親の為に。



     

夫は自分の嘘に自分が騙される。言い換えれば「自分の思いたい様に」脳内変換をして生きている。
誰でもそういう心理は働く。自分もそういう思考をする。
なかなか客観的に自分を見つめる事は難しいものだ。

だが、夫の場合は極端なのである。
家族への無責任さも自分の中で消している。

「子どもをきちんと扶養するべきだ」と注意されると、そんな説教は自分への嫌がらせだと被害者意識を持つ。「僕を貶めようと誰かが裏で操っている」と陰謀説まで言い出す。
何の為に、夫ごときに誰が企むというのか。

自惚れもいい加減にしろだ。

「生活費も学費も妻が払うつもりだろう。妻にはお金が無いと思い込ませてるし、妻はお金を沢山隠し持っているだろう。最悪妻の実家がだすはずだ。夫を助けるのは妻の務めだから当然なんだ」と、必死で自分を守る妄想を作り出し、それを真実と思い込み、現実から逃げる。
話し合いをすると最後はそういう内容の事を言いだす。

責任感が皆無なので、責任を持つ時になると、それから逃げる為の妄想が次々と作られる。

最後には
「夫を助けるのは妻の役目だ。ああ、残念だ。君も金が全てな人間だったのか。人をあてにして甘えてばかりの人だったか。がっかりしたよ。」と言い逃れをする。逃避する為に必死だ。

金が全てとか、甘えてばかりの~という言葉は、誰かが愚痴っていた言葉をそのまま使っている。自分の言葉で話せない人なので、どこかで覚えた言い回しを使うから、ずれまくる。

笑ってしまう。
甘えているのはむこう。金ずるにしているのも向こう。

僕に甘えるなとか?あなたにそんな力あったっけ?

それ、こっちが言いたいセリフ。

おそらく、こう言えば、相手が黙ると思っているんだろうな。自分の事を投影して何言ってんだ。
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いつも、カッコつけて、「指導してやる」目線で人に接するのも、傍から見たら恥ずかしい。

自分で自分に都合よく事実を作り変え、妄想世界で生きている。

そこを指摘しても無駄。夫にすれば、妄想と真実が逆なのだから。

接してるとまともな方が病んでしまう。


先日帰宅した時の夫は、妄想の中にいたようで、自分を会社のトップと思い込んでいる風で、歳とともに頭も固くなっている感じ。

トップどころか転職したばかりで、社内でも一番新人なはず。

家族に見栄をはりたいのか、上から目線がひどかった。誰も相手にしなかったが。益々嫌われていくだけ(笑)

親族の前では、会社を経営していると嘘をついているようだが、嘘が自分では真実になってしまう。
そのうち、また社長に対して偉そうに言い出すことだろう。自分は社長よりも優れているという妄想に騙されて。



     

前回、母の世間体を気にする話を書いた。
年配で、近所の付き合いが長く、色々噂されたり大変な場合は気にするのも仕方ないと思う。

そういう事情は理解できるが、だからこそその世間から、大事な子どもを守るのが親じゃないかと思うのだ。自分が差別していることを隠すこととは違う。

姑のことを思い出した。

近所の人や友人や親族と孫の話題になった時、色々聞かれて困ったはずだ。
まさか「自分が拒否してるから何年も顔をみていない」なんて言えないだろうから。

世間体が悪くなり、夫に「最近の孫の写真を送ってほしい」と最新の情報も求めてきた。

夫は自分も子どもを放置し、長く帰宅せず、写真もとるような事はしない。だから最新の写真なんて持っているわけがないし、どう過ごしているかも関心が無く、わかっていなかった。

夫は親には、いかにも家族を大事にしているかのように嘘をついていた。だから、写真をすぐ送ると返事した。夫は自分が親に気にしてもらっていると嬉しかった様だ。

姑も夫には、孫思いの祖母を演じた。
夫は(妻子を拒否しているのは何かの誤解だ。やっぱり自分は愛されている。だから妻子も大切に思われている)と、勝手に思い込んだ。騙し合う親子。

姑は義兄の妻子も拒否して義嫁を虐めていたから、孫思いとは思えなかったが、マザコン夫は母親を信じたかった。

で、あわてて夫から「子どもの最近の写真と情報をくれ。おふくろが孫の写真をみたいと言うから僕あてに送って」と言って来た。

「へえ、なら遊びにおいでと言えばいいのにね。一度も言われないし、来るなと言われているのにね」と言ってやったが、夫は聞こえないふりをした。

写真は「最近撮ってない」と言って、わざと送らなかった。
夫自身も子どもから逃げて、写真が欲しいなんて言った事もないのに何をいまさら。

親から言われると張り切って父親ぶっている。姑も、何か企んでいるのだろうと腹がたったのだ。

私に送ってもらえず、唯一手元にあった小さい時の写真を送ったようだ。うまく言い訳したんだろう。


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愛情の無い人に子どもの写真なんて見せる気は無い。知りたければ、家に呼ぶとか、会いに来ればよいのだ。

もし写真を送っていたら夫は
「ついこの前、撮ったんだよ。いつも撮ってやってるんだよ。」と嘘を言い
その写真を受け取った姑は
「良く孫と行き来しているんですよ。」と世間には、嘘の自慢しただろう。

姑はあちこちでお喋りをする人だった。だからぐるっと回って私の耳に入ってくることが多かった。

夫と姑の嘘は、だいたい知る事はできた。

それで、この件は~「世間体が悪いので、一応孫と交流がある様に演じる為に、写真や情報が欲しかったんだ」と姑がぽろりとこぼした本音が耳に入って来たのだった。

姑はいつも人には夫の事をけなし、「今の話、あの子には内緒よ」というのが口癖だった。
私の親にも、「あの子は馬鹿でダメな子ですが、長男は良い子で」と義兄をほめるだけで、夫の事は話さないから、しらけていた。無神経な変わった人だと呆れていた。

今は、そんな義両親もいないし、マザコンの夫はどんな心境だろう。まだ幻の実家を追っている気がする。

帰りたがる場所は、いまだに実家で、妻子のところではないだろう。その方がいい。そうであってほしい。


     

昨日は、というか今朝まで選挙結果が気になり、テレビやSNSをつけっぱなしていつのまにか寝ていた。

これからまた少しづつ世の中が変わっていくことを期待したい。今回、風穴はあいたと思うので、今後が楽しみ。
マスコミが本当にダメになったと感じる。何の為に仕事をしているのか、ジャーナリストとしてのプライドを持って、社の中の戦いもあるだろうが、頑張ってほしい。

あれから、夫は送金しないままとぼけている。
おそらく、選挙では、必死で立派な事を言って周りに働きかけていた事だろう。
今の政治はおかしいとか、弱い人を救うべきだとか、言ってる事はまともだが、お前が言うかと言いたい。表の顔は別人だ。

自分の失敗や不満は、国のせい、政治のせいだと言いたい様だ。夫に関しては違うだろと言いたい。

反論が来ない相手に、反論がこない場所で、言いたい放題。

夫の本質を知っている人が見れば、言い訳にしか聴こえず、「まず自分の事を改革してから言えば?」と苦笑されていることだろう。

悪徳商法の団体や、ねずみ講みたいな怪しい団体にすぐ自分から寄っていくのも、理解できない。


夫を騙すのは簡単。褒めさえすればよい。
「私はあなたを見る目がある、本当のあなたは凄い人だ。世間はあなたを正しく評価していない。私が救いましょう。私の言う通りにすればすぐに大金持ちになれますよ。だってあなたは能力のある人ですから。」とでも言えばいちころだ。


そこで、それは詐欺だ、やめろと注意すると
「嫉妬して足を引っ張りたいんだろ」と怒ってきかない。

そして相手にお金を請求されたところで普通は気が付くが、夫はきがつかない。自分は凄いと見抜いた人が嘘をついているとは思いたくないのだろう。
家族の生活費や子どもの学費を全部そんな事につぎ込む。

「人脈を広げる」とか、「チャレンジ」とか本人は自分を美化する。その臭い言葉使いも赤面する。
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これまでに、おそらく相当な額を捨てた事だろう。

しかも「学費を送りたいから使ったんだ」と意味不明な言い訳をする。

言い訳はいつも「家族の為に」「家族がいるから」だ。

そう言えば同情され、責任逃れができると思っている。

「家族がいるから虐待するんだ」という言い訳。典型的な、虐待をする人の発想だと思う。

DVをする人は「そうさせるお前が悪い」と言う。いつも人のせいにする。

「家族を犠牲にしてまで信念を貫いた」という美談にしているのがアホな事だ。

しかも、家族はどんな犠牲を強いられても、自分について来た。それほど自分は魅力があるのだと勝手に自惚れている。なので、益々行動は悪化する。時間がたっていくうちに、それが当たり前になって家族にも慣らしていく。
とんでもない。そんな事、慣れる訳ないよ。

おかしいことはおかしいんだよ。と私は絶対に許さない。

勝手に自己陶酔したらよい。

その勘違いが、そのうち自分にそのまま返ってくるのに。可哀想な人。

     

昨日の続きになるが、お嫁さんが弟に頼まれて買い物をした事を恩着せがましく言われ(それは夫婦の買い物である)母がお礼を言わざるを得なくなったという話。
(毎日の食事の買い物も、弟がしている。いったい彼女は家で何をしているのだろう)

続きがあった。

母はお礼を言ったあとで、それならと5千円を嫁さんに渡したそうだ。「息子のかわりに買い物してくれてありがとう」と。

千円位の物だったし、母が頼んだ買い物でもないのにだ。

少しは何か感じてくれるんじゃないかと期待してお金をだした。

だが、残念なことに、嫁さんは当たり前みたいに受け取ったという。

まともな神経をしていれば
「いりません。そんなつもりで言った訳ではありませんよ。自分の買い物ですから。」と受け取らないし、誤解されたと思って慌てるだろう。

それに千円の買い物なのに5千円だ。

まともな人ならどう考えても受け取らないだろう。横で見ていた弟も知らん顔。

母は唖然としたようだが、顔にださず、「たまには家にきてね」と言っただけだったらしい。
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その後、お見舞いには来てないし、また長い間音沙汰無しになるのだろう。

嫁さんは、自分の血縁関係、娘や兄姉妹には、お金を使う。プレゼントも良くしている。良い母親、良い妹と思わせることには惜しまない。自分の親族には弟にも尽くさせている。


うちの親族だけを軽く扱う。

うちの親は、なめられてもニコニコして、良い親を演じるから馬鹿にされるのだ。

おそらく、どんな意地悪をしても、馬鹿にしても、何も感じない鈍い人たちと思われていることだろう。

誰も注意しないから、弟もおかしくなっている。


友人の話を聞くと、お母さんは、息子よりも娘の方が苦労が多いだろうからと気を使ってくれると言う。ご主人にも気を使ってくれるとの事。


うちは、逆だ。弟が可哀想だから嫁さんを大事にしないとという。

でも、娘が可哀想だからとか、娘の立場が悪くなるからといって、夫に気を使う事は無い。


娘は路頭に迷おうがしったこっちゃない。
でも、息子の家庭は、まるで奴隷の様になっても助けてあげたいという態度の違い。

どうしても困った時には、来てくれて家事はしてくれたが、それだけだった。

弟の家庭は、何の困った事もなく一人っ子を夫婦で育てる事もできたはずだし、嫁さんの親族もいて、協力する人は多かった。
母は誰を今助けるべきか、誰を守るべきかという判断基準が、全て「世間体が良いか悪いか」にあり、間違えていたと思う。それも歪んだ世間体を基準にしている。


だから私は母を信用していない。電話でさんざんグチりながら、実際は嫁にはニコニコして何をされても、いいよいいよと良い人になっている事だろう。

いざとなれば、弟を優先する。

子どもの時から私は「もし自分が障がいを持って生まれてきたら、私は母親から抹消されていただろうな、どこかに捨てられたか、隠されていたことだろう」と思っていた。

今でもそれはかわらない。

今は、冷静に自分の判断で行動するのみだ。

     

母からの定期便。退屈みたいで毎日電話がくる。

今のところ副作用はなく、ご飯が美味しくて完食。リハビリもあり、それがとても楽しいのだそう。

「マッサージが気持ち良いし、廊下を歩くのも、点滴やチューブもなくて自由に動けて楽だし。」とのこと。

そして高層階の窓から見える夜景が綺麗で「まるで高級ホテルに宿泊してるみたい」だと。


2人部屋だが、今は1人でゆっくり過ごせると言う。

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それは良かった。でも、副作用は1週間後から3週間の間に出て来る。髪も2週間後に抜けるかもしれない。血液のほとんどが死滅するようなものだから、気分が悪くならないはずがない。

母も、その話をすると「そうみたいね」とわかっていた。

同じフロアの患者さんの多くが帽子をかぶっている事に気が付いて、自分もそうなるかもとやっとピンときたようだ。

検査でどこにも異常なしだった事と、体調が良かったので病気治療をしているという実感がなかなか無かったのだろう。話ししていると、こっちもそんな気分になる。

抗がん剤なんて打たなくていいんじゃないかと今でも感じるほど。

昨日、弟とお嫁さんが来たらしい。

お嫁さんと言うと、いかにも若い人みたいに聞こえるが、実は弟より結構な年上で、私よりも年上だ。

年齢的に、孫がいてもおかしくない。
見た目からして弟と夫婦には見えない。姉と弟か、伯母と甥っ子みたいだ。いかにも尻に敷かれている風に見えるし、実際そうだ。

母とは、約2か月ぶりだったろう。


昨日は、「私が○○をしてやったんですよ。」と何か買い物をしたことを言い出し、優しい言葉は相変わらず無かったとか。

弟に何か買い物を頼まれて一個買ってきた物の事らしい。

それで、母はお礼を言わざるをえないかったとのこと。いつも母が頭をさげることになる。
そこがなめられているのだろう。

何をしにきたんだろうと彼女が見舞に来るたび、思わされる。

気がむいた時だけ顔を出し「見舞にきてあげた。これ以上私に何かやらせようなんて考えるなよ」とアピールをしにくるというイメージしかない。


弟の前では、嫁の話題はタブーに近い。皆が彼女にストレスを抱えている。

私が実家に帰った時、弟と接することで刺激を与え、洗脳を解くきっかけになればよいが、無理だろうなあ。


     

京都アニメーションの放火事件、33人が亡くなってしまった。

才能ある若い方々が…どうしてこんな事に。
一生懸命仕事をしていただけなのに、突然こんな被害にあうなんて誰が想像しただろうか。


悔しくて、腹がたってどうにも収まらない。犯人は今は意識不明の様だが、火をつけた直後は意識があったようなので動機などを聞きとりしてあれば報道されることだろう。

どんな理由があろうとも、許される訳も無く、自分の不満を他人の命を奪う事ではらせる訳も無く、こういう事をする人はもはや人間では無くなっている。
放火犯の家族にしてもこれからが地獄だろう。

誰もが不幸のどん底に落ちるだけの行為だ。自分が不幸だから誰かを道連れにしようと犯行に及ぶ愚かな狂った輩が増えてはいないか。

素晴らしいアニメ作品を制作し、世界にも名の知れたこの会社で働くことはどんなにか誇らしく憧れの的だったことだろう。
世界に誇るアニメ界の星を沢山失った。

逃げて無事だった方々、安否を心配されていたご家族の精神的なショックは想像を絶する。

この大量殺人放火事件に世界中がショックを受けている。

怒りが収まらない。
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そんなニュースの中、池袋の高齢者の交通事故で亡くなった母子のご家族が、加害者の厳罰を訴える署名運動を始められ、生前のお子さんの動画を公開されていた。

可愛い娘さんと優しいお父さん、そこには愛があふれ、幸せな家庭が。

どうしてこんな素晴らしい家族がこんな目にあわないといけないのか。
何故こんな良いお父さんがこんな目にあわないといけないのか。

子を虐待しながら平然と暮らす親もいて、娘に性的虐待を何年もしてきた父親が無罪になったりする理不尽さ。
どうして加害者は平然と家で過ごせるのか。守られるのか。

お子さんの動画は辛すぎて、見れなくなった。

交通事故の件は、もし何かの力で加害者が守られているとしたら、そんなお友達優遇の権力は潰してしまう様、我々が選挙で変えるしかない。

いつの間にか、日本は壊れてきている?

政治的な事を言えば、マスコミも圧力に屈し、無関心な人も沢山いて、気が付かぬうちに権力の暴走が進んでいる気がする。
そんな中、これを止めようと動きだした力もある。最初は小さい力でも、いつか大きな希望になると信じている。


人間として原点に戻り、まともな世の中とはどういうものなのか見つめ直す時が来ている。


     

昨夜、母から電話がきた。

入院中、退屈な時は必ず電話がくる。こちらも声を聞いて本人から様子をきくのが一番安心だ。

「午後から点滴が始ってね、夕方には終わったわ。あっけなくてなあんだ、って感じ。副作用も何にもないし。ご飯は美味しくて、足りなかったわ。」と言う。

良かった。高齢だし、薬は弱くすると聞いていた。若い人なら強い薬で完治めざして、早く社会復帰させようとするから、こんなものではないと思う。

「これで点滴は終わり。あとは飲み薬だけだって。腸で入院した時にずっとチューブが入っていたことを考えたら、何てことないわ。」と声が明るい。
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副作用は後からでる事もあるから、何かあったらすぐ看護師さんに言ってねと言った。

大きい病院で、研究も進んでおり、良い薬も使っているのだろう。血液の癌に対する抗がん剤は、よく効くそうだし、副作用をおさえる薬もしっかり使ってくれているようだ。

「先生の説明が深刻で、怖い治療みたいに聞いていたから気がぬけたわ」と言う。

「お母さんが持病が無く、同じ年齢の人と比べて体力もあったからそれですんだのよ。お医者さんの説明は正しいのよ。油断しないで。」と話した。油断して、また無理されたら困る。

「入院した日はぐっすり眠れた。家で動いていたし、あまり眠れてなかったから疲れがたまっていたのね。」と言う。
家が一番良いのだろうが、疲れるのか。やはり治療への不安と父へのストレス、行動の制限に対する焦り、色々あったのだろう。
今のうちにしておかなくちゃと、色々家の中の事をやったようだ。

押し入れをかき回して埃をたてた事だろう。

これから抗がん剤を飲み始めたら感染しやすくなるので、そんな事はしてほしくないが。
家の中の事は、弟に頼んでも嫌な顔をしてやってくれないという。

「あなたがいたら、楽だったのになあ」と母がぽろっと言った。

(娘は何でも嫌な顔をせずすぐ動くから頼みやすい)のだそうだ。そんな事はないはずだけど、利用しやすいということだろう。弟嫁に比べれば、そうだよな。


後悔したくないので、私は自分のやりたい事をやっていくだけ。
退院前にはまた帰省して実家の掃除や両親の世話などしようかと思う。きっと家の中は悲惨な状態になっているだろうから。

おそらく、今度退院したら、これまでと違う気持ちで母は日々を過ごすだろう。
後悔の無い終わりかたを考えて一日を大事に過ごすだろう。抗がん剤治療した事で、開き直った感じがする。


     

母は今日から抗がん剤の治療が始まる。

昨日、血液科の病棟に入院した。窓側で良かった。夜が退屈で長いから、夜景が見えていいと言う。

いよいよなんだなあ。
抗がん剤が体内に入れば、もう元の身体に戻れなくなる気がして辛くなる。

今でも、すぐに治るよねと言う母。治ると思う。でも高齢だしあと何年元気でいられるかなあ。
副作用と再発の不安で時間が過ぎていくのは避けたい。

どうやったら、苦しむことなく、幸せな最期を迎えられるものだろうか。
無理な事だとわかっていても、人間誰でも、そういう終わり方を望んでいるはず。

食べ物も制限があり、腸の術後に言われていた昨日までの食事とは正反対らしい。

これまで、ヨーグルト、みそ、チーズなど食べて良い物だった食品が、ダメになった。

いっさいの免疫が無くなるのだから、菌は善玉でもダメってことかな。

高齢でもこんな風になるのは辛く、可哀想になってくるのに、これが我が子だったらどうなるんだろう。

小さい身体で、こんな辛い事を長い間繰り返すなんて、神様を恨むだろう。

世の中には多くの重い病気と戦う患者さんがいる。

そう言えば、30代で友人の妹さんが白血病になり、友人が何もかもお世話していた。治療費も、妹さんの子どもの世話も。友人が独身だったから思い切りできた。妹さんの旦那さんも病気で、とても大変だったと思う。

他にも40歳で白血病になり、バリバリのキャリアウーマンだったのに、寝たきりになってしまった人もいた。治療の副作用で、肺がダメになってしまった。

旦那さんは、仕事を辞め、夫婦で稼いで買った別荘などを売り、全てを介護に捧げておられた。

母は、ただの小腸腫瘍なら今はすっかり完治して、元の元気な母の生活に戻っていただろう。母もそうだと信じていた。

血液の癌だなんて、どうしてそんなものがあるのか。

一生懸命真面目に生きている人がそんな病気になるのは納得いかない。
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昨日、母からの電話で、「隣の棟は重病者の部屋みたいだ。私の棟も子どもは面会禁止で、面会はマスク、消毒必須と書いてあるわ」と驚いた声だった。

「当たり前よ。感染が怖いんだって何回も教えたでしょう。無菌室に入るのかと思っていた位よ。」と私が言うが、今になって、やっと自分の病気と治療の深刻さに気が付いたようだ。

今日から辛い日が続く。せっかく気分も体調も良いのに、わざわざぼろぼろにする気がして、抗がん剤の治療はどうにかならないものかと思う。



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